ガブリエウ・パウリスタが退団
ガブリエウ・パウリスタ(33)がクラブとの契約を解除し、アトレティコ・マドリーと契約を結ぶことになりました。アトレティコとは半年間の契約を結ぶとのことです。
クラブとの契約は今季いっぱいではあったものの、リーグ戦で20試合以上出場した場合に契約を自動的に1年延長するというオプションを持っていたガブリエウ。現時点で彼の今季のリーグ戦出場(45分間以上)は16試合であり、オプションの行使まであと4試合となっていました。
しかし、彼の年俸500万ユーロ(推定)という給与の高さを良く思っていないクラブは、このオプションの行使を望んでいませんでした。ピーター・リムから「どんな手を使ってでもガブリエウと契約延長するな」という指示がチャン・レイフン会長に出たとカデナ・セルやスーペルデポルテが報じています。
レイフン会長はこのオーナー直々の命をバラハ監督に伝え、ガブリエウを起用しないように説得しましたが、バラハ監督は「彼は若いチームにおいて1人のプレーヤー以上の存在であり、彼の力が必要な時は起用する」と回答しました。
これにより、リムの命令を無視したバラハ監督が解任されることも予想されましたが、リムとバラハ監督の対立を望まないレイフン会長は、ガブリエウを放出するという解決策に動き出しました。
ガブリエウ自身は給与を下げてでもバレンシアでキャリアを継続することを望んでいましたが、自身がバレンシアに残ることでバラハ監督が解任される可能性があることを理解し、退団を決意したようです。
このブラジル人DFには最初、トルコのベシクタシュから総額900万ユーロ近い好条件でのオファー(2年半契約、年俸350万ユーロ)というが届き、本人もそれを受け入れるつもりでいました。しかし、ソユンジュをレンタル放出し、ホセ・マリア・ヒメネスが負傷してしまったアトレティコが彼の獲得に興味を示したことで状況が一転しました。
アトレティコのオファーは今季残りの半年間のみでベシクタスのオファーよりも少ない給与額の提示でしたが、彼はアトレティコとの契約を選びました。そして昨日、代理人のウーゴ・ガルシア氏がバレンシアのオフィスを訪れ、契約解除で合意。その後、2人で電車でマドリードに向かいました。
バラハ監督は、第3キャプテンとしてチームの守備陣を支えてきた、チームで最も経験豊富な選手を失うことになりました。彼の退団により、トップチームのセンターバックはディアカビ、モスケラ、ジェンクの3人になりました。ヤレクは既にトップチームに常時帯同していますが、アフリカネーションズカップ参加でディアカビが不在の今、センターバック陣の経験不足は顕著です。
ガブリエウ・パウリスタは、マルセリーノ監督が就任した2017年の夏にアーセナルから加入しました。ガライとのコンビで加入2年目の2018/2019シーズンには国王杯優勝に貢献。パレホとロドリゴが去った2020/2021シーズンからカピタネスの一員となりました。
6年半の在籍で公式戦220試合出場8ゴール。左足に国王杯トロフィーを、右足には自身のバレンシアのシャツを着た息子をタトゥーで入れるなど、バレンシアに大きな愛情を持ち、バレンシアで現役引退することを望んでいました。しかし、パレホと同様にその夢は、クラブへの関心を持たないメリトンによって潰えることになりました。
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