バレンシア・アレビン所属のカンテラーノのひとり、ベガ。彼の父親は、選手がアレビン・カテゴリーからインファンチル・カテゴリーへ昇格する際に必須となっているクラブとの契約(違約金6万ユーロ)へのサインを1ヶ月半前から拒否しています。来夏、バルセロナのスクールに入団するためです。

そして現在、ベガはバレンシアのスクールを捨てて、地元のアルボラヤでプレーしています。彼の代理人はバルセロナに数多くの少年を連れてきているホセ・マリア・ミンゲージャです。

今年の6月、バレンシア・アレビンの2選手がバルセロナに"盗まれた"事を機に、バレンシアは、アレビンからインファンチルに昇格する選手全員と、一般的にロイヤルティ・コントラクト(忠誠契約)として知られている「選手が16歳になる直前までの契約」を結ぶ事を決めました。これは優秀なインファンチル世代の選手たちが他のクラブに無償で引き抜かれる事を防ぐためのものです。しかし、ベガの父親とミンゲージャは、この契約を拒否する事で、来季、無償でバルセロナへ行くという手段を取りました。

バレンシアのカンテラ・ディレクターを務めるホセ・ルイス・マルティン・ビラはラス・プロビンチャスに次のように語っています。「これは秀でた子供が奪われるのを防ぐ唯一の方法だ。親御さんがこの契約にサインした子供たちだけが、バレンシアでプレーを続ける事が出来る。もしサインしない場合、彼らはここに居る事は出来ない。そして今、2人を除く全ての子供たちの親御さんと契約は完了している。その2人はベガと、既にインファンチルBでプレーしているビクトル・チュス(※)だ」(※チュスはバレンシアがロイヤルティ・コントラクトを義務付ける前にインファンチルBに昇格した)

またマルティン・ビラは、バレンシアを去るために契約へのサインを拒否するという行為について理解を示した上で、自身の見解をはっきりと述べました。

「バレンシアに居たくない者については、早々に出ていってもらいたい」

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