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リーグ戦12試合未勝利、勝ち方を忘れたバレンシア

今季第5節を終えて未勝利のバレンシア。昨季の終盤戦と併せてリーグ戦12試合未勝利となっており、クラブワースト記録に迫っています。

リーグ戦12試合未勝利、勝ち方を忘れたバレンシア

今年の4月15日以降、バレンシアは試合の勝ち方を忘れてしまいました。バラハ監督のチームは勝利の美酒を味わうことのない夜を154日重ねてきました。

この間、非公式戦でも勝ったのはわずか2回、1試合は州リーグのベニドルム戦、もう1試合はナランハ杯:フランクフルト戦です。公式戦では昨季のラスト7試合と今季の5試合で12試合未勝利、クラブのワースト記録に並ぶまであと1試合となりました。クラブの連続未勝利記録はセグンダに降格した1985/86シーズンの13試合です。

バラハ監督は昨季の数字を今季と繋げて話されることを好んでいません。1985/86シーズンの記録も単一シーズンに記録されたものであり、単純比較で「だから今季のバレンシアも...」とは言えません。

しかし、バラハ監督のチームが勝てていないことは事実です。最後に勝ったのは昨季の第31節:パンプローナでのオサスナ戦であり、それ以降は3分9敗という負のサイクルに入っています。今季5節を終えて勝点15ポイントのうち1ポイントしか獲れておらず、3節連続で単独最下位という状況です。昨季の7試合を加えると、勝点36ポイントのうち獲れたのはわずか3ポイントということになります。


開幕からの5試合を1分4敗というクラブ史上最悪(タイ)のスタートを切ったのは1999/2000シーズンのクーペル監督のチームに続き、クラブ史上2度目のことです。

このシーズンのバレンシアはラシン、エスパニョール、アラベス、ベティスに開幕4連敗を喫し、第5節でバジャドリーに引き分けました。第6節にサンティアゴ・ベルナベウでレアル・マドリーに予期せぬ勝利を記録し、少しずつ順位を上げ、最終的には3位でフィニッシュしました。第6節からの33試合を18勝9分6敗という成績で過ごし、クラブ史上初めてチャンピオンズリーグ決勝の舞台にも立ちました。

このシーズンが今季と異なるのは、当時のチームはリーガで5試合未勝利だったものの、チャンピオンズリーグでは勝利していたことです。「前季に国王杯で優勝し、チャンピオンズリーグでも良いスタートを切っていたことで(開幕5戦未勝利でも)当時のチームには自信とポジティブな雰囲気があった」とファン・サンチェスは言います。


今季のバレンシアはクリーンシートも達成できていません。ママルダシュヴィリは今季もチームで最高の選手のひとりであるにもかかわらず、既に10失点を喫しています。アトレティコ戦での3失点は、全てバレンシアのサリーダ・デ・バロンのミスから生まれたものでした。

そしてこの守備の弱さは強力な攻撃の副産物として生まれたものではありません。攻撃面でも5試合で3ゴール、アトレティック戦とアトレティコ戦では枠内シュートが1本と生産性の低さは明らかです。つまり、今のバレンシアは手堅く守ることも快適に攻撃することもできないチームという評価になります。

アトレティコに惨敗した後、バラハ監督は公式会見で選手たちのメンタルを気遣い、「これは私たちのリーグではない」と語りました。ピーター・リムとチョロ・シメオネがやってきて、ラ・リーガで良きライバルとして肩を並べていたアトレティコは格上の存在となりました。シメオネはアトレティコの監督としてバレンシアと戦った30試合で3試合しか負けていません。また、メトロポリターノでは無敗です。

そのためバラハ監督は試合終了のホイッスルが鳴った瞬間に次のページをめくりました。しかしチーム内にネガティブな感情が蓄積しているのは間違いありません。バラハ監督がうまくマネジメントできるかどうか、今週行われるメスタージャでの2連戦(ジローナ、オサスナ)が正念場となります。

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