先週月曜に逮捕・拘留され、現在仮釈放中の身となっているラファ・ミルが今日の練習からチームに復帰するようです。

9月2日(月)の夜に逮捕されて警察署で二晩過ごし、4日(水)に仮釈放されたラファは、木曜に父親の送迎によりベテラ（バレンシア）の自宅を離れて故郷ムルシアに戻り、この週末をクラブからの連絡を待ちながら過ごしました。

パスポートの剥奪、スペイン国外への移動の禁止、被害者への接見禁止となっているラファは一週間おきに裁判所に出向いて署名する義務があります。

ラファ・ミルの弁護士を務めるハイメ・カンパネール氏は先週のうちに「ラファは（彼を訴えている）21歳の女性との関係には合意があった、として告発されている事実を完全に否認している。推定無罪は尊重されなければならない」と公式声明を発表しました。また、同氏が「試合はまだ始まったばかりだ」と述べたように"ラファ・ミル事件"の司法手続きはまだ初期段階にあります。

---

司法手続きには長い時間がかかります。一方でバラハ監督はクラブからの短期的な決断を必要としています。

チームは今週の練習をFW不在でスタートすることになりました。4試合で2ゴールを決めているウーゴ・ドゥロは6日(金)の練習で負傷し、3～4週間離脱することになりました。ダニ・ゴメスは鼻骨骨折の影響でまだ100％の状態ではなく、顔にプロテクターを付けなければなりません。また、アルベルト・マリは出場時間を求めてサラゴサに行きました（昨日のエルチェ戦でスタメン出場しました）。

次節アウェーでのアトレティコ・マドリー戦で、バラハ監督はダニ・ゴメスに加えて、代表帰りのディエゴ・ロペスを起用しなければなりません。また、Bチームの2人のFW、ワーレン・マドリガルとホセル・ペレスも招集される可能性があります（マリオ・ドミンゲスは負傷で長期離脱中です）。

開幕から4戦未勝利で最下位の今、チーム事情のみを考慮するとラファをメトロポリターノに連れていきたいところですが、クラブは倫理と司法の迷路に直面しています。バラハ監督は今回の一件でラファに大きな失望を抱いていると報じられており、このまま招集リストに入ることなくパテルナ練習場で一年過ごした後に来夏セビージャに戻ることになるかもしれません。

クラブはラファの取り扱いについてピーター・リムの判断を仰ぎました。しかし数日経過してもリムからの返答がないため、推定無罪の原則に沿ってラファをチームに復帰させることになるでしょう（有罪判決が出る前にチームから締め出した場合、ラファに訴えられる可能性があります）。クラブが現時点で唯一出来ることは、試合の招集リストに彼の名前を記入しないことです。

---

そんな中、日本時間で今日の17:00（現地AM10:00）にラファ・ミルが自身のSNSにて公式声明を出しました。チームに復帰するにあたっての謝罪と、無罪を証明するために戦う、という内容です。

「熟考の期間を経て、私の弁護士を務めるハイメ・カンパネール氏が出した声明の内容を繰り返し、私の無実を明らかにしたいと思います。彼が告発者と同等の立場で仕事に取り掛かった途端に、事件は重要な展開を迎え、告訴がいかに根拠のないものであるかを示しました。

私はこの国の司法を全面的に信頼しており、事実を明らかにするために最初から協力してきました。

今回お騒がせした全てのことにつきまして、私のクラブであるバレンシアCF、コーチングスタッフ、チームメイト、そして何よりもバレンシアCFのファンの皆様に心からお詫び申し上げます。たとえ休日であっても、プロに求められるスケジュールに従わなかったことは確かであり、シーズンの始まりが私たちの期待から大きく外れてしまった後ではなおさらです。今後はプロサッカー選手として、私のすべてのエネルギーをクラブとチームメイトを助けることに集中します。

いつ何時でも私に示してくれた愛情とサポートについて家族に感謝することを忘れたくありません。あなたたちの愛情と真実が、私が経験しているこのトラウマ的な状況を克服させてくれるでしょう。

最後に、私の弁護士のアドバイスに従って、私たちはメディアやSNSではなく法廷で全てを明らかにしていくつもりです」

関連記事
ラファ・ミル、仮釈放
ラファ・ミルが性的暴行容疑で逮捕