2022/2023プレシーズンの半分を終えて
トップチームのプレシーズンは今週月曜に折り返し地点を迎えました。ここまでの3週間を振り返ってみましょう。
要約すると、現時点でサム・カスティジェホが唯一の補強であり、期待された大きな収入を伴う選手放出は無し。ガットゥーゾ監督は4-3-3のシステムでボールタッチとショートパスを増やしたスタイルをチームに植え付けようとしている、ということになります。
7月5日に始動したガットゥーゾ監督のチームは、それから40日後の8月14日にメスタージャでジローナとの開幕戦を迎えます。7月25日にスイス合宿から戻ったチームは2日間のオフを楽しみ、昨日27日からパテルナでの練習を再開しました。
選手の獲得・放出
ウーゴ・ドゥロの買取オプションが5月に行使されたことを除いて、これまでのところミランからフリートランスファーでやってきたサム・カスティジェホが唯一の補強です。クラブはさらに守備的MFとウインガーの補強に関心を持っています。センターバックの補強の可能性についても除外していませんが、ガットゥーゾ監督がそのポジションは人数が足りていると判断しており、優先事項ではなくなったようです(フルキエもセンターバックの頭数に入れています)。
放出については、契約満了となったチェリシェフと、ドゥロを除く昨季のレンタル加入組がクラブを去りましたが、それ以外になく、クラブが必要としていた約3700万ユーロの選手売却収入も手にできませんでした。
ガットゥーゾ監督は自身のプレゼンテーションにて「ピーター・リムから選手売却の必要性はないと聞いている」「収入なしでの選手放出を避けるために2023年に契約満了となる選手たちが売却対象となるだろう」と話しています。2023年に契約満了となる選手たち、つまり残り契約が1年となった選手たちのグループにはガヤやソレールといったカンテラ出身の重要な選手たちに加え、ディアカビやシレセンのような選手たちも入ります。最初の2人に加えてチームで最も市場価値が高いゲデスは2024年までの契約を保有しています。
ガットゥーゾ監督のスタイル
これまでの3つのプレシーズンマッチでガットゥーゾ監督は、昨季とほぼ同じメンバーでボールタッチとショートパスを多用するスタイルを選択しました。これは前任者のホセ・ボルダラスのスタイルとは全く異なるものです。
新しいスタイルで臨んだドルトムント(1-3)、ザンクト・ガレン(0-2)との2試合では、非常にポジティブなイメージを残しましたが、シュツットガルト(5-2)との一戦では明らかに相手に主導権を奪われ、ボールの排出に苦労し、重大な守備のミスを犯しました。開幕戦までにあと3試合、ノッティンガム・フォレスト、カステジョン、アタランタとの対戦が控えています。
ガットゥーゾ監督のイレブン
ガットゥーゾ監督は第1戦:ドルトムント戦、第3戦:シュツットガルト戦で彼のお気に入りと思われるスターティングイレブンを採用しました。そのラインナップを見てみると、ボルダラス時代に続いてママルダシュヴィリがシレセンより優位に立っているようです。
両サイドバックはティエリーとガヤが不動のレギュラーです。センターバックについては怪我から取り戻したガブリエウ・パウリスタを中心に置くことは決定的ですが、パートナーの人選にはガットゥーゾ監督も頭を悩ませているように見えます。ドルトムント戦では若いモスケラを、シュツットガルト戦ではフルキエを起用しました。
中盤では昨季に続きギジャモンがアンカーに入って重要な役割を果たします。1列前にはソレールと、ウイングからポジションを再コンバートしたユヌス・ムサが入り、ビルドアップを担います。
トップの3枚についてですが、チームのビッグスターであるゲデスは左のウイングで他の選手を寄せ付けない活躍を見せています。右のウイングは新加入のカスティジェホがチームで唯一の専任職です(控え組にバックアッパーが居ないためラトを右ウイングで起用しています)。
一番のサプライズは9番の位置にマルコス・アンドレを重用していることです。このブラジル人FWはマキシ・ゴメスとウーゴ・ドゥロが負傷で出遅れているチャンスを利用して、このチームの1トップを務める能力があるかどうかをガットゥーゾ監督に証明するために必死に働き、シュツットガルト戦では2つのゴールを記録しました。