国王杯1回戦の相手:パルラ・エスクエラのナンド・マタのコメント
明日10月30日、バレンシアは国王杯1回戦でマドリード州のパルラ・エスクエラと対戦します。対戦相手のパルラ・エスクエラは、地元パルラの街全体でバレンシアとの一戦を盛り上げようとしています。
パルラ・エスクエラの本拠地エスタディオ・ラス・アメリカスは2000人収容の小さなスタジアムですが、RFEFの要件に適合させるために臨時の客席を追加して3000人収容にすることをパルラ市議会に要請しています。また、当日はスタジアムに入りきれない人が来ることを想定し、特別なセキュリティ体制を組むことも計画されています。
パルラ・エスクエラはアマチュアリーグのクラブであるため、選手たちはサッカー以外の本業を持っています。そのうちのひとり、GKのナンド・マタがこの試合に向けての意気込みをコメントしています。
24歳のナンド・マタはマドリード州の下部リーグでこれまでのキャリアを過ごしてきました。モストレスのカンテラで育ち、その後カラバンチェル、パラクエロス、トリバル・バルデラスでプレーし、今季からパルラ・エスクエラに加入しています。
──国王杯のここまでの道のりを教えてください。
「プレーオフを突破するために、8月から戦ってきました。すごく特別な試合です。僕らはこの一戦をチャレンジマッチではなく、エキサイティングなファイナルととらえています。チームには野心があり、皆のサポートを受けて、次のラウンドに進むことを目指しています」
──バレンシアについてはどう感じていますか?
「今のバレンシアが良い時期を過ごしていないことは知っているので、それを利用しなければなりません。この一戦が、このパルラの街にとってどんな意味を持っているかを僕ら全員が理解していますし、戦う準備が出来ています。自分たちの武器を信じて、バレンシアを無力化しようと思います」
──バレンシアに勝つためのあなたたちの武器は何ですか?
「バレンシアがボールのリズムをつかみにくいと感じられるように、ロングボールを活用し、デュエルで勝負しに行くつもりです。非常にフィジカル的なサッカーではありますが、彼らはプロフェッショナルですので、彼らがピッチで快適に感じられないようにする必要があります。ソリッドなブロックを作って、カウンターやセットプレーでダメージを与えられると思います」
──悪い結果が続いているバレンシアの注目すべき点はどこですか?
「リーガで結果は出ていなくても、素晴らしいシーズンを過ごしているママルダシュヴィリのような選手を忘れてはいけません。また、チームにプラスアルファをもたらすウーゴ・ドゥロとガヤのような非常に重要な選手たちも怪我から復帰しています」
──この一戦はパルラの街にとって何を意味しますか?
「この街に元気を与えてくれます。全ての街頭にポスターが貼られ、僕らがバレンシアと対戦することをこの街の全ての人が知っています。僕らの近隣の住民たちや企業も僕らに力を与えてくれます」
──論理的に考えたら、GKのあなたが忙しくなる試合になります。自分がこの試合のヒーローになるイメージは出来ていますか?
「具体的にイメージしています。プリメーラのチームと対戦する時、どのように始まり、どのような展開になり、どのように終わるかをシミュレーションしています。僕の考えでは、PK戦に持ち込み、僕が1本止めて、バレンシアに勝つことです」
──あなたは普段は何の仕事をしていますか?
「僕はモバイルや通信関連のエンジニアで、ラス・タブラス(マドリード近郊の街)にあるTelefónica(スペイン最大の通信事業者)傘下のMovistar+で午前7:30から午後3:00まで働いています。サッカーは夕方練習しています。Movistar+では、僕はビデオプラットフォーム部門で働いているのですが、偶然にも今回の試合をこのチャンネルで放送します。職場の同僚たちがどんな顔をしてこの試合を見るか想像してみてください」