カスティジェホが退団
クラブは、バラハ監督の構想外となっていたサム・カスティジェホ(29)との1年残っていた契約を、解雇という形で終わらせたことをアナウンスしました。
バラハ監督がカスティジェホをチームに加えないようクラブに要請していたこともあり、クラブは昨季の終了時点から、カスティジェホ放出に向けて動いてきました。
しかし、彼に対するオファーはなく、放出の動きも進みませんでした。クラブは彼のバケーションを延長することでチームに合流させないようにしてきましたが、それから1ヶ月経過しても状況は変わらず、最終的にオファーは届かないとクラブは判断し、8月13日にカスティジェホをチームに合流させました。
カスティジェホが全体練習に復帰してからは、クラブは契約解除に向けての話し合いを進めてきました。カスティジェホは契約解除にサインするにあたって、今季もらえるはずだった1年分の給与:250万ユーロの支払いを自らの権利として求めました(これはクラブ側から契約解除を申し出た時の一般的な権利です)。
彼の給与満額を支払いたくないバレンシアは減額交渉を始めました。そのまま2週間以上が経過し、双方の折り合いがつかないまま移籍期限最終日を迎えました。
そしてクラブはカスティジェホと合意に至らないまま、つまり一方的な解雇通知を8月30日にカスティジェホに送りました。これは、カスティジェホがフリーの選手として移籍先を探せるようにするための措置でした。移籍市場が閉まった後の契約解除の場合、選手は1月までどのチームにも加わることが出来なくなってしまうためです。
それでも、合意の上での解雇でないことは確かです。そのため、クラブはカスティジェホに違約金を支払わなければならないでしょう。そしてその金額は、法廷に委ねられることになります。
2022年7月、当時のガットゥーゾ監督の要請でACミランからやってきたカスティジェホでしたが、バラハ監督就任後はアシスタントコーチだったマルチェナと口論するなどの対立もあり、残留争いを戦うチームの中でポジションを失ってしまいました。昨季も退団に向けて話し合いが進められたものの、オファーが無く、最終的にサッスオーロに買取オプション付きのレンタル移籍をしましたが、サッスオーロはセリエB降格。わずか17試合(スタメン6試合)の出場に終わったこともあり、買取オプションは行使されませんでした。
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サム・カスティジェホ (プロフィール)