開幕戦:バルセロナ戦を控えてバラハ監督の公式会見(2024/8/16)
バルセロナ戦を明日に控え、バラハ監督が公式会見に出席しました。ナランハ杯の時にはクラブが会見を行わない方針を示したため、これが今季最初の公式会見となります。
──クラブと契約延長する前、あなたは、自分とバレンシアCFは同じ方向に舟を漕いでいるはずだ、と言っていました。今の状況を見て、そうなっていると思いますか?
「私には熱意があり、仕事への意欲も、ここに居る選手たちと共に成長したいという意欲もあります。この困難な道においてその決断を下す時、人は自分たちが良くなるからだと信じているからです」
──サム・カスティジェホが練習に復帰しました。彼はどのような状況にいますか?
「サムは自分の状況を知っていて、私が彼の将来についてどう考えているかも知っています。私たちは彼と話し、必要なことを明確に伝えました。彼は移籍先を見つけなければなりませんが、彼にはクラブとの契約があるので、私たちはそれを尊重しなければなりません」
──選手登録に苦戦しているクラブが多いことはご存知かと思います。このテーマについて、そしてまだマーケットが開いている状態で開幕を迎えることをどう思いますか?
「私は、できることなら移籍市場が閉まってからラ・リーガが開幕してほしいと思っています。来る可能性のある選手、去る可能性のある選手がいると、全てが複雑になります。変な話ですが、それでも私たちはその状況を受け入れなければなりません。ラ・リーガは選手登録が厳格ですし、それぞれのクラブがそれぞれの事情を抱えていることと思います。私たちの場合、加入した選手全員を登録しました。明日の試合に全ての選手が参加できることが、私にとって本当に重要なことです」
──ママルダシュヴィリの状況はどうですか?
「簡単なテーマです。彼はバレンシアと契約を結んでいて、私たちの選手です。状況が変わらない限り、それ以上のことを考えることはありません」
──ママルダシュヴィリと話しましたか?彼の気持ちは聞きましたか?
「マーケットは開いており、全てのクラブが選手を売買しているのを見ています。それはマーケットでは普通のことです。私は仮説の話はしません。明日には試合があり、私たちはそこに集中しています。ギオルギも明日のプレーする準備ができています」
──ハビ・ゲラの場合、彼を守るために練習に参加させなかったとクラブは言っていました。ママルダシュヴィリの場合はどうでしょうか?
「それも非常に簡単です。ハビの場合、状況が決定的でした。クラブ間で合意があり、彼もマドリードに行く予定で、怪我のリスクを避けるために別メニューで調整させました。ギオルギの場合、その時のハビと同じ状況かどうかはわかりませんが、今はハビもギオルギも同じ私の選手であり、明日は彼らに期待しています」
──移籍が破談となった後のハビ・ゲラはいかがですか?
「彼は全てが合意に達した破談になるという、フラストレーションの溜まる経験をしました。ただ、彼は献身的な選手であり、バレンシアでうまくやっていきたいという意思があり、クラブとの契約もある。バレンシアを愛していて、チームのために全力を尽くしたいと思っています。私は、自分の選手たちに何の疑問も抱いていません」
──マーケットの噂を見て、明日の試合でママルダシュヴィリをどうするか悩みましたか?
「いいえ、ギオルギはバレンシアの選手なので、クラブが私にそうではなくなった、と告げるまで、私は彼を頼りにします」
──ウインガーが足りていないことを心配していますか?
「マーケットは開いています。論理的にチームを完成させるためには、左ウイングの選手がひとり欠けていることが明らかです。チームのレベルを上げて競争力を増やしてくれるのであれば、誰でもウエルカムです。しかし、私たちがマーケットに行ったところ、現時点ではそのプロファイルを満たす選手は居ないと感じています。それが現実であり、私たちは必要な選手を見つけることができていませんが、見つけようと取り組んでいることは事実です。後はマーケットの動きによって決まるでしょう」
──欠けているのはウインガーがひとりだけですか?ウインガーがひとり来ればチーム構成に満足できるのでしょうか?他のポジションでも補強は必要ですか?
「チームを完成させるためには、可能性は多ければ多い方が良いのは確かです。加入もあれば退団もあるかもしれませんので...。マーケットは開かれており、私たちはそこを利用して強化し、改善することができます。マーケットはまだ開いているので、努力すれば数人の獲得候補は見つかるでしょう。私はチームを向上させる良い競争力を持てることを望んでいます」
──チームには何人の選手が必要と考えていますか?
「私の考えでは、各ポジションに2人、GKは+1人で、フィールドプレーヤー20人+ゴールキーパー3人が理想的なチームです。ただ、それは人数の問題ではなく、ポジションの問題です。一般的には8人のディフェンダー、4人のミッドフィールダー、4人のウインガー、4人のフォワードで20人というのが理想です。加えて、私は21歳の選手を新たに加えるよりも、リザーブチームの選手たちがすぐ出場できるじょうたいにあることを望んでいます。マルティン・テホン、イケル・コルドバ、アリ・ファダル、ルボ・イランソなどのプレシーズン中にトップチームを助けてくれた選手たちも居ますし、私は彼らのようなオプションも守りたいと思っています。彼らは良いレベルにあり、私たちが彼らをトップチームに組み込む必要がある時、彼らは出場時間を得ることができます。その過程で、それは彼らの成長に役立つでしょう」
──今季の目標は何でしょうか?ファンが昨季よりも良い成績を要求するのは妥当でしょうか?
「私が改善すると言う時、ポジティブに考えることを意味します。人生では、ポジティブなことや、何を最適化できるかについて考えることもできますし、自分が望んでいたことを後悔することもできます。私は前者でありたいと思っています。私がここに来た最初のシーズンの目標は残留でした。次のシーズンは皆が苦しんだ前季の状況を繰り返さないことが目標でした。今季は、継続的に改善し成長させること、より良くなること、選手たちが競争力を高めることを考えてくれるようにするのが目標です。私には努力と献身性でクラブのモデルをサポートしてくれる選手たちが居ます。彼らは素晴らしい帰属意識を持ち、素晴らしいレベルの努力を行っており、どの試合でもそのことを証明しています」
──今夏のバレンシアはマーケットへの投資額がラ・リーガのクラブで最低クラスです。今のバレンシアにはラ・リーガを争えるだけのクオリティがありますか?
「私は客観的かつ実際のデータに沿って話します。経済的な限界とクラブが直面している困難により、私たちが投資できるレベルは高くありません。置かれた状況に適応しなければならないということです。選手たちがバレンシアというクラブを感じていること、そしてバレンシアの一員になるためにここに来たいと思っている選手が居ることは非常に重要です。それらの要素がシーズン中にプラスに働いてくれるでしょう」
──明日の相手、バルセロナをどう見ていますか?
「プレシーズンは調整の時期であることを踏まえてですが、今季のバルサは簡単にラストパスを出せる精度の高い選手たちを擁する非常に大胆で非常に推進力のあるチームだと感じました。フリック監督と共により推進力を持ち、より速く、より深くなり、スピード、正確性、質で相手のゴールに到達することを追求しています。どの11人がプレーするかはわかりませんが、誰が出ても非常に興味深いチームであり、私たちは彼らの武器に対応する術を持たなくてはなりません。私たちは毎試合、120%の力を出さなければなりません。明日は素晴らしいチームと対峙しますが、ホームでの試合で、メスタージャという存在も居ます。私たちのチーム、スタジアム、ファン、満員のスタンド、それらを自分たちの武器としてバルサと戦わなくてはなりません」
──ディエゴ・ロペスとフラン・ペレスの状態はいかがですか?
「ディエゴは筋肉に痛みを抱えてオリンピックから戻ってきました。でも良い状態に戻りつつあります。練習も通常通りこなしました。セルジ(・カノス)は近いうちに復帰できる見込みです。フランに関しては、痛みが長引いているので心配しています。回復プロセスを確認し、問題が解決しない場合は、私たちに危険信号が灯ります。ただ、彼のポジションでプレーできる選手が他に居るので、そのような選択肢も考える必要があります。誰かがバレンシアに来る場合、私たちの可能性を高めてくれることを考えて来なければなりません。そして誰かが去って、別の誰かが来る場合、それはパフォーマンスを向上させるためです。そして今、そのような選手は来ません。だからこそ私たちはカンテラーノに賭けるのです」
──ジェンクの状況はいかがですか?
「マーケットは開かれており、全てのチームが選手を引き抜かれます。マーケットはそういう物です。私がクラブと契約延長する前に選手のブロックを維持することに努めると話しましたが、今のところブロックが壊れる可能性のある重要な選手の放出はありません。私たちにはコントロールできない現実があります。マーケットでは多額のお金で選手が買われる状況が多く見られます。そのような状況になった場合、私たちはそれに対処することはできません」
──ヤレクとセサル・タレガの成長をどう見ていますか?
「彼らの成長とパフォーマンスをポジティブに見ています。彼らはあの年齢で重要な役割を担っています。ヤレクは同世代の最高の選手たちがプレーするU-19欧州選手権において大会のベストプレーヤーの一人でした。昨季トップチームで13~14試合に出場したことで、今季は保証付きで戦う準備ができています。私たちは彼を全面的に信頼しています。レンタルバックのセサルも大きく成長を遂げました」
──チームの全員を残留させることと、大金を得られる重要な選手を1人放出して代わりに複数の選手を加えること、どちらがより重要でしょうか?
「仮説については話せません。プレシーズンはやってくるコンペティションに向けて気分を高め、可能な限り最高のチームを得るために活用しなければなりません。何らかの状況が発生した場合に備えて、マーケットが開いている間は解決策を見つけるために常にマーケットに注意を払う必要がありますが、仮説については...。現実的にはマーケットはあと15日間開いていて、常に動きがあり、私たちは改善に取り組んでいます。昨季、アルベルト(・マリ)が開幕直前に負傷し、ウーゴ・ドゥロがチームで唯一のストライカーとなってしまいました。今季は4人のストライカーが居て、競争力を高めることができます。良い点に目を向けて、改善できる点に取り組むつもりです」