コロナSDの公式会見(2024/8/8)
昨日、ダニ・ゴメスの入団プレゼンテーションに同席したスポーツディレクターのミゲル・アンヘル・コロナが、今夏の移籍マーケットに関するメディアからの質問に答えました。
──ハビ・ゲラのアトレティコ・マドリー移籍について、一度合意に至りながら最終的に破談となりましたが、何が起きたのでしょうか?
「日曜にアトレティコの筆頭株主との合意を得ました。月曜には選手とのミーティングを進めながら同時にドキュメントが作られ、ほぼ合意に達しました。水曜の朝に書類の返却が遅れていたため、状況がどうなっているのか先方に質問しました。アトレティコからは"チェルシーとの(コナー・)ギャラガー獲得交渉を止めようとしているが、それが止まらない場合はハビ・ゲラとの交渉に対応できない"と回答がありました。その時初めて私たちはハビへのオファーが無くなる可能性を聞いたわけです。電話、WhatsApp、Eメール、契約条項に関する弁護士間でのやりとりもありましたが、聞かされていた話と違ったからです。そのため彼らとの交渉から撤退することにしました。彼らの状況については知りませんでしたが、彼の去就をはっきりさせ、彼を守るために交渉から撤退しました。それによって、ハビは水曜午後の練習に参加することが出来ました」
※ハビ・ゲラはアトレティコへの移籍が内定したため、火曜は全体練習から外れ個人練をし、水曜午前はマドリードへの移動のため練習を欠席していました。
──アトレティコとの間に正式な合意はあったのでしょうか?ハビ・ゲラがアトレティコ移籍のために全体練習への参加を禁じられ、一日休暇を与えられたのは正しい判断だったのでしょうか?
「契約書にサインをすればまとまっていた話でした。サッカーの世界では、口頭合意はよくあることです。アトレティコからは水曜の午前にハビを出発させるよう要請がありました。これは一般的な手順です。合意はありましたが、あくまでお互いの弁護士間での合意であり、正式に契約を結ぶ場合は紙にサインする必要があります。ハビがスムーズに退団するために2日間練習をしなかったことも一般的なことです」
──アトレティコに利用されたと感じていますか?
「月曜日、彼らは私たちに"心配しないでほしい。ギャラガーの交渉からは撤退する。私たちの唯一の目的はハビ・ゲラだ"と言いました。水曜、彼らの筆頭株主からの謝罪がありました」
──ブライアン・サラゴサとルイス・リオハの獲得については今はどのような状況でしょうか?
「他のクラブと契約を結んでいる選手について話すことはできません」
──昨季のナランハ杯でバラハ監督は5~6人の補強が必要だと話しました。今のバラハ監督が昨季よりも落ち着いて開幕戦を迎えられると保証できますか?
「経済的に困難で、健全な財政状態を求めている状態では、選手の放出という大金を得られるオファーを断ることがチームへの投資だと思います。私たちは毎日バラハとコミュニケーションを取り、私たちに許される可能性の中で最高のチームを持つことを求めています。今夏タレガが復帰し、前線の問題は大幅に改善されました。GK陣については絶対的な自信を持っています。残された唯一の課題は、ピーテル・フェデリコが抜けた穴を補うことです。私たちの限られた状況下、限られた選択肢の中で、可能な限りチームを競争力のあるものにするよう努力しています」
──今季の目標を教えてください。
「知らないことには答えられません。昨シーズンの私と技術部門のスタッフの反省は、チームが持っている以上の能力を発揮させようとしたことでした」
──株主総会で説明された財政問題により、選手を売却して収入を得る必要があるのは間違いありません。このまま誰も売らずに9月1日(マーケット最終日)を迎える可能性もあるのでしょうか?
「その領域は私が立ち入ることではありません。クラブの取締役会が代替案を考えてきたと確信しています。私たちの目標は常に持続可能性です」
──このチームが補強をするためには、先に選手を売却する必要がありますか?
「私たちは常に財政面とスポーツ面のバランスを考慮しています。バランスを崩さない範囲でスポーツ面の向上に繋がるのであれば、選手の獲得も検討します」
──アトレティコと同じ条件を出す別のチームが現れた場合、ハビ・ゲラを移籍させますか?
「交渉を行うためには、クラブと選手が求める条件が満たさなければなりません。私たちには未来を予測することはできません」
──ファンの怒りを理解していますか?
「私たちは最善を尽くすために日々情熱を持って仕事をしています。複雑な財政状況下で順位表の上のチームと競争することは非常に困難です。一方で、私たちはファンと一緒に、アカデミーから巣立った選手たちがプレーしているのを見てとても楽しんでいることも事実です」
──あなたは11月にハビ・ゲラを売るつもりはないと言いました。これからあなたたちは信頼を得るために何をするつもりですか?
「あの時、1月にマンチェスター・ユナイテッドが多額の資金をマーケットに投入するという情報がありました。それに対して私たちの立場を明確にする必要がありました。つまり、冬のマーケットに向けた発言と夏のマーケットでの発言は異なる文脈にあるということを解釈する必要があります。実際にサッカーの世界では、素晴らしい条件でのオファーが届いた場合、持続可能性と財務健全性を求めて全てを見直すことが出来ます」
──率直にハビ・ゲラは今夏退団しますか?
「何度も言いますが、私たちは財政上のバランスを模索しています。今夏私たちはママルダシュヴィリと他の選手に対する2件のオファーを拒否しました。オファーの内容が充分ではないと判断した時は、受け入れることはありません」
──カスティジェホの状況はいかがですか?
「彼の代理人とは毎日円滑なコミュニケーションを取っており、双方の認識を完全にすり合わせることができています。彼が自身の将来を決定できるように、休暇を延長しているのは彼が求めている以上の対応です。ただ、双方にとって良い結果が得られなかった場合、彼はパテルナに戻り、練習を再開することになるでしょう」