トニ・ラトが退団、お別れの言葉
今季いっぱいで契約満了となったトニ・ラト(25)がマジョルカと4年契約を結ぶことで合意したという報道が一斉に出ました。公式発表はまだですが、今日にもマジョルカとの契約を完了させる見込みです。
それに先立ち、ラトが自身のSNSでファンへのお別れの言葉を掲載しました。
「親愛なるバレンシアCFのファンへ
今日は感情と思い出がいっぱい詰まった、とても特別なメッセージを皆さんと共有したいと思います。僕は実質的にこれまでの人生の全てでバレンシアCFの一員であるという計り知れない幸運に恵まれてきました。子供の頃から、愛するこのクラブにずっと関わってくることが出来ました。サッカーにおいてこのクラブは僕にとって家であり、家族です。信じられないほど素晴らしい瞬間に満ちた忘れられない旅になりました。バレンシアのアカデミーでの最初の試合からトップチームでのデビューの瞬間まで、すべての歩みが夢の実現でした。これもすべてファンの皆さん、あなたたちのおかげです。
あなたたちの無償のサポート、チャント、愛情が、長年にわたって僕を動かす原動力でした。メスタージャでプレーすることは僕にとって夢が叶うことを意味しました。毎試合、ファンの応援とスタンドの歓声を魔法のように感じてきました。さらに、2019年にバルセロナに勝って国王杯を掲げられたことは信じられないほど素晴らしい経験であり、チーム全体の努力と献身の成果でした。あの日の思い出は、僕の記憶と全てのバレンシアニスタの心の中に残るでしょう。
バレンシアでの僕のキャリアに関わってくれた全ての人、この旅で僕のそばにいてくれたチームメイト、監督、コーチングスタッフ、全てのクラブの従業員に感謝したいと思います。また、既にバレンシアを離れてしまったものの、クラブの歴史に消えない足跡を残したファンやクラブ従業員のことも思い出したいと思います。彼らの情熱と献身は僕たちの心の中に生き続けています。
バレンシアのキャプテンになることは僕の人生で最高の出来事でした。このクラブとチームメイトを代表してピッチに立つことは名誉であり、誇りと責任を持って担ってきました。またひとつ僕の夢が叶いました。
家族と友人に。皆さんがこの道のあらゆるところで僕に寄り添い、愛情を注いでくれて、最高の理解者になってくれたことにどれだけ僕が感謝しているか、言葉で言い表すことはできません。皆さんは僕の人生の最初から僕と共にいてくれました。僕の人生の根幹の一部です。
そして、ファンの皆さんに。皆さんには心からの感謝を伝えたいと思います。僕を特別なものの一部であると感じさせてくれてありがとうございました。これからもプレーする全ての試合、全ての段階において、皆さんのスピリットは僕と共にあるでしょう。
今日、僕は皆さんにお別れを言いますが、この物語がここで終わらないことはわかっています。バレンシアは常に僕の心の中にあり、このクラブがこれからも輝き続けることを確信しています。
皆さん、ありがとう!忘れられない旅になりました!
愛を込めて。
トニ・ラト」
今季、バレンシアでのベストシーズンを過ごしたラトに対して、クラブは12月に1年間だけの契約延長オファー、しかも50%の給与減という馬鹿げた内容のオファーを提示し、彼に退団を促しました。ラトの代理人はこのオファーを"屈辱的"と評価しました。
それでもバラハ監督がバレンシアで仕事を続けることになったため、ラトはバレンシアからの連絡をぎりぎりまで待っていました。
バラハ監督は、自らが求める選手のプロフィール──困難な時期でも献身性とパフォーマンスを担保してくれる──にラトが完璧に適合していると評価し、クラブに彼との契約延長を勧めていました。しかし、スポーツディレクターのコロナは12月のオファー以降、何も動きませんでした。
マジョルカはジャウメ・コスタと契約延長を確定させており、ハビエル・アギーレ監督はこれで来季に向けて左サイドバックを2人確保することになります。
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トニ・ラト (プロフィール)