バルセロナ戦を終えてガットゥーゾ監督のコメント(2022/10/29)
バルセロナ戦後のガットゥーゾ監督の公式会見です。チャビが「バルサがはるかに優れていた」とコメントしたことについて「同意しない」と言い、チームが最後まで戦ったことを称賛しました。
──チャビは今日のバレンシアがいつもより守備的だったと言っています。
「私の感想はチャビとは違いますね。最初の20分間は5人のDFラインでプレーしましたが、その後は3人のFWでプレッシャーをかけました。最初の25分間はうまくプレスできませんでしたが、常に前線からのプレッシャーをかけながらプレーしたと思います。決して下がっていませんし、ボールを持った時も常にプレーしようとトライしてきました。私のチームは守備だけではありません。今日は多くの選手が自分のポジションとは違う位置でプレーしました。私の意見では今日のバレンシアは良い試合をしたと思います」
──確かに、今日のバレンシアは前半は苦しみましたが、後半は良くなりました。
「3人のFWで挑みましたが、序盤は相手の両サイドが上回っていました。時間が経つにつれて、フルキエを内側に入れるようにしてプレッシャーをかけられるようになりました」
──カバーニとティエリーはどういう状況でしょうか?
「カバーニは足首に痛みがあります。ティエリーはすごく疲れていましたが、怪我ではありません。カバーニの状況を診る必要があります」
──今日のスタジアムの雰囲気は素晴らしかったですね。
「ここ4年で最高の入場者数だと聞きました。ファンの皆さんには感謝の言葉しかありません。試合は0-0で終わるのが妥当だったと思いますが、負けてしまったことを申し訳なく思います。私たちのメンタル面にとっても重要な試合でしたが、続けていかねばなりません。私のチームは生き物です。うまくいかない点を改善し続けなければなりません」
──チャビは、今日はバルサの方がはるかに優れていたと語りましたが、その意見に同意しますか?
「チャビは偉大な監督であり、とても尊敬しています。彼のサッカーの見方も好きですが、私は今日の後半のバルセロナのアクションで記憶に残っているものはありません。彼が今日の試合をどのように見たのかはわかりませんが、バルセロナはもともと質の高いチームですし、私にとってはいつも通りの出来だったと思います。彼が自分たちがはるかに優れているというのであればその意見は尊重しますが、同意はしません」
──マルコス・アロンソがマルコス・アンドレの足を踏んだプレーにレッドカードが出なかったことについて、多くのバレンシアニスタが不満を述べています。
「審判がレッドカードでないと判断したのであれば、それが正しいのだと思います」
──チームの失速があなたを殺したと先日言っていましたが、今日はチームは最後まで戦いました。94分の決勝点での敗戦はあなたを傷つけますか?
「今日の私たちは勝点を獲るためのアドレナリンがあふれ出ていました。それが何も得られなかったのですから傷ついています。沢山の離脱者がいる中で魂の入った試合をしたのですから、勝点1でも獲れればロッカールームの雰囲気も良かっただろうと思います」
──チームのパフォーマンスに満足していますか?敗戦が続いていることに心配していますか?
「両方です。現在の順位は、私たちを正しく表していないと思います。試合の質、メンタリティの部分で継続しなければなりません。私たちには働くという道しかありません。46,000人が集まってくれるこのクラブの歴史は非常に長く、試合に勝てないということはシャツが重くなり始めることを意味します。私たちは頭を冷やし、働かなければなりません」
──落胆しているように見えます。
「私は落胆していません。負けることが好きではないだけです。私に裏の顔はなく、嘘はつきません。今日のようなプレーをしたチームを誇りに思うのは当然ですが、今の問題はそれではなく、これまでの試合でどのようなプレーをしてきたかです。チームに質がなければ今日のような試合はできませんし、11試合中8試合でリードを奪えません。どんな試合でも全てを出し切り、多くのことを改善しなければならないチームです。勝てていませんが、続けなければなりません。この方向に進み続ければすごく良いチームになると思っています」
──ゴール取り消しの原因となってしまったハンドを犯したマルコス・アンドレは今日のビンタに値するでしょうか?
「選手が失敗しても怒りません。私は全力でプレーする選手たちを見ることが好きです。その場面は見ていました。彼は押されて宙に舞ったと思いますが、審判の見方は異なりました」
──ワールドカップまでの残り2試合について、どのような重要性を感じていますか?
「クオリティの高い2チームと対戦したので心配です。エルチェ戦では引き分け、マジョルカ戦では敗れました。現時点で100%の状態ではない選手を回復させないといけないでしょう。イライクスとディアカビは起用できないでしょうが、次の2試合に向けて準備をし、ワールドカップ期間中も仕事をするつもりです。シーズン途中にワールドカップを開催するのは異常なことなので、問題はワールドカップの後に来ると思っています。多くのチームや監督が頭を抱えているのではないでしょうか」
──勝てないとシャツが重くなる、というのはどういう意味でしょうか?
「それはヨーロッパカップ戦についての話になります。私が勝点40を目指すと言った時、皆さんは私が頭がおかしい人間だと考えたでしょう。バレンシアはプレッシャーのかかるクラブなので、シャツが重いのです。プレッシャーがある時、試合に勝たなければなりませんが、ラ・リーガでは試合に勝つのは簡単ではありません。クラブがヨーロッパカップ戦に行かなければならないと言ったことはありません。クラブからはチームのスタイルを求められています。チームが悪いプレーをした時、それは悪いプレーなのですが、そこにスタイルがあるのとないのとでは異なります。これまで最後の30分間で酷いプレーをしてきたのは事実です。勝つことは難しいので、うまく機能するために継続しなければなりません」
──再び、勝点40が目標と強調しますか?
「勝点40に届けば、全てが簡単になります。プレッシャーが少なく、シャツの重さも軽くなります。勝点40を達成してからは違う方法でプレーできるのです」
──前節は信じられないほどの試合をしながら負けたと言いました。今日は最後の最後で負けました。サッカーはバレンシアにとって不公平でしょうか?
「12歳の時に家を出てからサッカーにかかわってきましたが、サッカーはこういうものです。質の高い相手と対戦する時はなおさらでしょう。いつでもレヴァンドフスキの前にボールが落ちてくる可能性があるのですから、最後までメンタリティをもってプレーする必要があります。チームがこの状況から抜け出すと信じているので、そのためにも継続していかなければなりません」