スイスのFCバーゼルからスイス代表DFエライ・チュメルト(23)を完全移籍で獲得しました。2026年6月までの4年半契約で、移籍金はわずか80万ユーロ、破格と言える金額での獲得となりました。

チュメルトは11歳の時からバーゼルに所属してきたセンターバックが本職の選手です。2016年2月にトップチームデビューを果たしました。両親はトルコ人ですが、本人は生まれ育ったスイス代表を選択。U-16から各年代別代表を経て2019年にA代表デビューも果たしました。昨年の欧州選手権にも参加しています。

チュメルトは昨季まで2年続けてリーグ戦30試合以上に出場するなどバーゼルのレギュラーとしてプレーしてきましたが、選手側が今季いっぱいとなっているバーゼルとの契約延長を拒否していたため、11月4日のUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ：オモニア・ニコシア戦を最後に出場機会を失っていました。その影響もあり、バーゲン価格での移籍金で獲得に至っています。

冬の移籍マーケットでバレンシアがCBを補強するのは過去4シーズンで3度目のことです。昨季冬に獲得したフェホはわずか3試合の出場に終わり、2018/2019シーズンの冬にやってきたロンカリアは7試合の出場に終わっています。2013/2014シーズンの冬にはヴェーゾとセンデロスが加入しましたがどちらも8試合の出場に終わりました。バレンシアは直近10年で15人のCBを補強していますが、彼らの例のように冬に獲得したセンターバックで成功を収めた選手は今のところいません。チュメルトにはこのジンクスを打ち破る活躍を期待したいところです。

チュメルト
「僕は非常にアグレッシブなプレーヤーです。全ての試合で精いっぱい戦います。負けることが嫌いで、いつでも勝ちたいと思っています。

今回の移籍で、バレンシアのような歴史のあるビッグクラブでプレーするという夢がかないました。僕のキャリアにおいて大きな一歩です。僕は自分のクオリティを信じており、ここでもっと良い選手になって、ラ・リーガで飛躍する選手になる自信があります。ここに来られてとても幸せですし、ピッチで何ができるかをファンに証明したいと思っています。

オマール（・アルデレーテ）とはバーゼルで1年間一緒にプレーしました。彼とはピッチの中だけでなく外でも良い関係を築けていたと思います。ここに来る前にも彼と話して、バレンシアについて多くのことを教えてもらいました。彼は、僕がバレンシアに来てまた一緒にプレーできることをとても嬉しいと言ってくれました。僕も同じくオマールとプレーできることを嬉しく思います。

ボルダラス監督のチームが常に勝利を目指してとてもアグレッシブに戦うことは既に知っています。監督は選手が空中戦に勝ち、チーム一丸となって戦うことを期待していると思います。彼の率いるヘタフェと対戦した時、アウェーで引き分け、ホームでは勝ちましたが、2試合とも決して簡単な試合ではありませんでした。その時の監督が僕たちの側に居ることを心強く思います。監督のために戦いたいと思っています。

他の選手たちのモチベーションを上げられる性格だと自分で思っています。バーゼルではチームリーダーの役目を担っていました。全ての試合で100％を出すように全員に働きかけることも得意なことのひとつです。これまでの自分の経験から、チームを鼓舞することが出来ると思います。

バレンシアが僕に興味を持っていると代理人から聞いた時、瞬間的に信じられませんでしたし、理解した時は本当に喜びました。そしてすぐにバレンシアに行きたいと返答しました。今ここに居ることにとても興奮していますし、とても誇りに思っています」