ピッチーニ退団
クリスティアーノ・ピッチーニ(29)がセルビアリーグの強豪ツルヴェナ・ズヴェズダに完全移籍することになりました。契約期間は2024年6月までの2年半で、移籍金は発生しません。
バレンシアからの公式発表はまだですが、英語名:レッドスター・ベオグラードで知られる同クラブのミタル・ミケラSDが移籍を認めており、ピッチーニも昨日の朝、パテルナ練習場の私物をまとめ、チームメイトやコーチングスタッフ、クラブの従業員たちとのお別れを済ませています。
ピッチーニは2018年の夏にポルトガルのスポルティング・リスボンから移籍金800万ユーロでやってきました。バレンシア入団後にイタリア代表にも初招集され、長い間クラブのウイークポイントでもあった右サイドバックのピースがようやくはまった、と感じさせる活躍を見せましたが、翌2019/2020シーズンが開幕して間もなく、練習中に右膝の膝蓋骨を骨折。この怪我が彼のキャリアを大きく変えました。リハビリを続ける中で合併症も起こり、実質完全にピッチに戻るまで2年以上かかることになりました。
ピッチーニはアタランタへのレンタル移籍中もたびたびオフにバレンシアに戻ってきたり、現役引退後に「バレンシアに住みたい」と語るなどバレンシアでの生活を気に入っていましたが、クラブに今季いっぱいとなっている契約延長する意思がないこともあり、ピッチーニはセルビアからのオファーを受けました。このイタリア人DFは自身のSNSにてバレンシアのエスクードにキスをする写真と共に次のようにコメントを残しています。
「私のキャリアを通じて初めてエスクードにキスをしました。バレンシアに心から感謝します。少ししか貢献できず申し訳ありませんでした」
マルセリーノ監督時代の2018年12月、チームがなかなか勝てず監督解任の空気も漂っていた中でのウエスカ戦での決勝ゴール、これが無ければこのシーズンの国王杯優勝はなかったと多くの人が言います。
そして記憶に新しい今季のエルチェ戦での決勝ゴール。今季のハイライトの一つとなるでしょう。在籍期間は長くはありませんが、特別な記憶をありがとうございました。