マドリー戦終了後のボルダラス監督のコメントです。先制点となったPKについて「存在しないもの」と評価しつつも「敗戦の言い訳にはなりません。チームが非常に脆弱でした」と語りました。

──まずは先制点となったPKについて意見を聞かせてください。
「ピッチサイドからははっきり見えませんでしたが、ハーフタイムに確認しました。あれはPKではありません。存在しないもの、これが私の意見です。審判にはあれもPKだと解釈する余地があることは理解していますが、多くの試合で起きているように、改めて確認して判断を修正するためにVARが存在しています。アルデレーテがカゼミーロに競り勝ち、カゼミーロが自ら倒れた。彼は賢く、自分で転ぶことができて、審判はそれにPKを与えました」

──PKを踏まえて、今日の試合を評価してください。
「マドリーにリードを許した時点でその試合は難しくなるでしょう。PKが無ければ0-0でハーフタイムを迎えることはできたと思います。しかし、後半の私たちは非常に脆弱で、マドリーは簡単に私たちを痛めつけていきました。2点目のゴールではうちの選手たちが数人居たにもかかわらず、ヴィニシウスは小さな隙間を抜けてゴールポイントに到達しました。3点目は中盤でのミスから、4点目は選手間の距離を詰めようとして失敗しました」

──離脱者も多く、選手起用が難しくなっていると思います。早急な補強を求めますか？
「チームが必要としているニーズから逃げることはできません。試合を見れば、全ての試合で私が求めているものが必要であると理解できるはずです。そして私たちはクラブを信頼しています。チームのニーズに応じて、新戦力が来てくれると信じています」

──クラブ公式TwitterがPKの判定について「試合を盗まれた」と審判を非難しましたが、そのことについて何を思いますか？
「PKについては既に意見を述べました。SNSでのことに意見を述べるつもりはありません。私のクラブが出した意見であれば、それを尊重します。試合を盗まれたかどうかを私が話すことはできませんが、試合に影響を与えたことは確かです。VARがありながらどうしてあのようになったのかはわかりません。PKが存在しなかったことは明らかです」

──あなたはこれほど多くの失点は受け入れられないと言っていますが、今日も4失点しました。バレンシアの守備レベルが、あなたが他のチームで持っていたレベルに届かないのは何故でしょうか？
「いつもの繰り返しになりますが、リーガで2番目多い失点数、これを受け入れることは不可能です。私たちが反応しなければ何も望むことはできません。確かに私の今までのチームでは起こらなかったことです。守備の練習が足りていないのではなく、意思決定のミスを繰り返しています。例えば私たちは中央で不必要なリスクを冒していると思います。モドリッチへのクロスバーへのシュートはアルデレーテのミスから、PKを取られた時のガヤの不在、3失点目はムサのミス...こういうことを修正し、リスクのあるエリアで適切な決定を下せない場合、状況は変わらないでしょう。現実的に32失点しており、順位表の真ん中より上のチームと対戦する時、相手はバターを塗るように私たちにゴールを重ねていきます」

──試合への取り組みに関してコーチングスタッフもミスを犯したということでしょうか？
「チームの最大責任者は私ですし、今の状況について最も責任が大きいのは私たちコーチングスタッフです。このことから私は決して逃げも隠れもしません。私自身がチームの現実を力強く明確にする必要があります」

──途中出場のコバ・コインドレディをすぐに下げた理由を教えてください。
「1点返して、試合の状況が変わりました。ストライカーを追加する時間が来たと思いました。ギジャモンとヴァスはバランスを取りながら上手くプレーしており、コバが下がって自分のポジションを取ることが難しい状況でした。交代は戦術的な決断であり、それ以上のことはありません。そして私がこのような選手交代をしたのはこれが初めてでも最後でもありません。私も選手交代を間違えることがあります。彼に責任はありませんし、彼に責任を負わせてはいけません。彼は若く、多くの可能性を持っています」