レアル・マドリー戦終了後のマルセリーノ監督のコメントです。

──今日の試合を振り返っていかがでしょうか。
「今日の我々はとても高いレベルで戦うことができた。アウェーでも大胆に相手のゴールマウスを最後まで狙い続けた。試合を通じて、優秀な選手たちひとりひとりのコレクティブな働きにより、うまく組織的に戦えた。強いメンタリティと野心、団結を見せることが出来たと思う。攻撃面では多くの決定的な場面を作ることはできなかったが、そこは我々のスピードのある攻撃を幾度も無力化していたカゼミーロを褒めるべきだろう」

──両チームとも、試合内容は非常に素晴らしいものでした
「ショーとしては非常に素晴らしいものになったと思う。彼らが攻撃に入るたびに、我々が失点する可能性が生まれていたが、我々が攻撃に入った場合も何度も数的優位な場面を作り出していたし、多くの得点の可能性があったと思う。引き分けという結果は最も妥当なものだろう。試合を見ていた誰もが、双方のチームに勝つ可能性があると感じたはずだ」

──マドリーに引き分けたことで手ごたえを感じましたか？
「我々は複数の変化を加えただけのまだ建設中のチームだ。コンドグビアとムリージョもまだ1週間しか練習しておらず、チームには多くのやるべき仕事が残されている。だが、既に我々は強力な基礎を築いている。チームは団結しており、選手個々の欲求のレベルも非常に高く、野心と献身性であふれている。我々の抱える個性を団結させ、チームに素晴らしい雰囲気が生まれれば、それが我々を成長させてくれるだろう。そして同時に今の謙虚さを忘れずに戦い続けなければならない。まだまだ道のりは長いのだから」

──試合終盤のカウンターアタックをザザが外した時の気持ちを教えてください。
「ザザに対して怒りを感じることは無い。あのカウンターアタックを決めていればベルナベウで勝てる可能性があった、と外から見てる分には簡単に言えるが、ピッチの中では想像よりも物事が難しく運ばれるものだ」

──アセンシオの印象はいかがでしょう。
「素晴らしい選手だ。このまま成長を続けていけば、レアル・マドリーではもちろん、スペインサッカー界にも名を残す選手になるだろう」

──サイドアタッカーの駒不足を感じましたが、オレジャナを招集するプランは無かったのでしょうか。
「これまでの私の発言に替わりはない。今日のこの瞬間の主役は、ここに居て、素晴らしい試合を成し遂げるのに貢献した選手たちだ」

──今季のバレンシアは躍進の予感を感じさせます。
「もっと団結し、大胆で組織力のあるチームになりたいと思っている。だが、まだ第2節だ。一歩ずつ少しずつ進めていかねばならない。我々がここに来た最初の日から全ての試合が最後の試合であるかのように戦うことを考えている。その観点からいうと、今の我々は正しいプロセスに居ると言えるだろう。今はゆっくり休んで、それからアトレティコ戦の準備を始めたいと思う」

──パレホのプレーはいかがでしたか。
「今日は彼のリサイタルだったと言えるだろう。ベルナベウのピッチの中央でトップレベルの選手たちを相手に戦ったが、私の意見では、彼は今日のレアル・マドリーのどの選手よりも素晴らしいプレーをした。ロペテギ(スペイン代表監督)が彼を招集したとしても何も驚きではないだろう。年齢的にも選手としてのピークを向かえ、多くのクオリティ、競争心、バレンシアで勝ちたいという願望を持っている。そして、言葉ではなく態度でそれを示してくれるからこそ、彼がこのチームのリーダーなのだ」

──バレンシアの1点目はカンテラーノ3人が絡んだゴールでした。
「私の監督としてのこれまでの経歴が、カンテラを大切に考えていることを証明してくれている。我々が最低限の人数で構成されるチームにしたいと繰り返し言ってるのは、下からやって来る選手たちのための余地を残しておきたいからだ。下部組織からやってくる選手たちが、外からやってくる選手たちよりもクラブに対して強い思いを抱いていることは間違いない。そしてこのチームのカンテラーノたちもまた、そのような気持ちで居てくれることに私は非常に満足している。彼らのような選手たちが近い将来にこのチームの一員としてプレーできると、証明してくれることを願っているよ」