元バレンシアのマリオ・ケンペス氏のインタビュー
バレンシアのレジェンドのひとりであり、現在クラブのアンバサダーを務める、元アルゼンチン代表FWマリオ・ケンペス氏がマルカのインタビューに応えました。
──ヌーノ監督について
「人間は一度に3つの場所に居る事は出来ないと考えている。CKを蹴った人間が、ワンプレーの中でそのボールをトラップしてゴールに蹴り込む事が出来ないようにね。スペインはイングランドとは違う。私はサルボ、ルフェテ、アジャラの辞任を残念に思っている。彼らがこれまでに行なってきたスポーツマネジメントが好きだったからだ。そして今はヌーノがバレンシアに関するすべてを見ている。確かに昨季、彼は素晴らしい仕事をした。でもそれは監督としての仕事だけに専念し、練習に取り組めたからだ。今の彼は多くを抱えすぎているように思う」
──アマデオ・サルボ元会長について
「彼はお金が無い状況の中、本当に貧乏なクラブの中で、非常によくやった。クラブを財政的負担から救ってくれる人間を探して歩き、本当に連れてきたのだから」
──ジョルジュ・メンデスについて
「代理人がクラブの主導権を握ろうとする事は好きではない。部外者にクラブにおける決定権を与える事は非常に馬鹿げた事だ。監督や代理人がクラブをコントロールする事にうんざりするよ。このような事は別の人間が行うべきだ。しかし、お金を出しているオーナーがその状況に満足している場合、その立場は非常に強力なものとなる」
──以前、「マドリーが望めばガヤを獲得できる」と発言した事について
「私はガヤだけでなく、バレンシアのいかなる選手も余所のクラブに売ってほしいと思ってはいない。ガヤとレアル・マドリーのテーマについての私の唯一の発言は"あらゆるチームが──マドリーだけじゃなくだ──選手の違約金を満額支払えばバレンシアは無力だ"というものだ。あの時のバレンシアは、ガヤがカンテラーノである事に胡坐をかいて彼を手元に留めるために何も手を打たない可能性が有ったから、私はそのように発言した」
──チームについて
「輝かしい昨季の事は忘れて、ゼロからスタートしなければならない。リーガ、国王杯、チャンピオンズリーグと3つのコンペティションがあり、昨季とは目指すものが違うのだから。様々なタイプの試合について考えながら働かなければならないし、そのためには規模の大きなチームが必要だ。決して簡単な事ではない。ベテラン選手たちと共に成長すべき若手選手たちがチームに居て、経験豊富で野心あふれる選手も居る。既にこれらのコンペティションやワールドカップでプレーした選手も数人居る。これらの経験と若さはチームにとって良い方程式となるだろう。既に良いチームはある。大切なのはそれをピッチで形にする事だ。バレンシアが落ち着いてシーズンを戦えるように、そしてベテラン選手たちが負傷を抱えないように、願っているよ」