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BチームのMFセドリクのインタビュー

Bチーム所属のMFセドリク・マンジェック。14歳のときにバレンシアの入団テストを受け、卓越したフィジカルと突出したテクニックで合格を勝ち取ったものの、FIFAの規則によりバレンシア入団の道を一度は阻まれる事になりました。

それから数年を経て、このカメルーン人プレーヤーは自らの運と努力で再度バレンシアへの入団を勝ち取りました。そして今季、トップチームの練習にも招集されるようになり、10/8の親善試合ブルハショット戦ではついにジュキッチのチームでデビューを果たしました。彼の知名度は日に日に増しています。(10/26にVLC Newsで行われたインタビューです)

──トップチームの練習に参加し、その一員としてブルハショット戦(親善試合)でプレーした事で、あなたはコアなバレンシアファンの注目を集め始めています。どんな気分ですか?
「僕にとって今、最も重要な事はVCFメスタージャで、一戦一戦勝利を目指して戦う事だ。次の対戦相手の事を考えていて、それ以外の事は頭にないんだ。僕はチームプレーヤーだしね。でも沢山の愛情を感じた事も伝えなければならない。トップチームに参加できた事、ジュキッチ監督に評価してもらえた事、彼と話せた事、全てが貴重な経験だったよ。それでも、僕はまだカンテラの人間だという事は認識している。VCFメスタージャで出場機会を増やす事を考えないといけないし、出場した時にはチームメイトを助ける事を考えなくてはいけない。それが今この瞬間の僕にとって最も重要な事だよ」

──あなたのキャリアについては、殆どの人がまだ知らないでしょうし、プレーしているあなたを見ても想像できないでしょう。教えて頂けますか?
「僕のキャリアはかなり珍しいと言えるかもしれないね。スペインに来たのは5年とちょっと前、14歳の時でバレンシアの入団テストを受けるためだった。テストは順調に進んだよ。バレンシアの担当の皆さんは僕のプレーに満足してくれた。移籍の手続きをするために一度カメルーンに戻ろうとしたんだけど、あの頃はまだ、FIFAの"外国人選手がプロクラブの下部組織へ移籍する事を禁止する"というルールが有効だったんだ。そのルールによって僕のバレンシアへの移籍は認められなかった。それからは全てが困難な状況に陥ったけど、代理人であり、父のように慕っているハビエル・コルドンと出会うという幸運があった。彼は僕をレバンテの入団テストに連れて行ってくれた。そこでも同じ理由で移籍が出来なかったんだけど、その後ノンプロのトーレ・レバンテと契約する事が出来た。そこでスペインでのキャリアを始めたんだ。でも僕の中では、バレンシアのようなビッグクラブに戻りたいという気持ちでいっぱいだった。それが小さい頃からの夢だったからね。その後、トーレ・レバンテでのキャリアが順調にいった事で、その1年半後にバレンシアに戻って来る事が出来たんだ」

──今のあなたの言葉の中に出てきたハビエル・コルドン。彼は1人の人間としてもプロとしても、あなたの人生において鍵となる人物ですね。
「ハビエル・コルドンは常に僕を信頼して、僕に賭けてくれた。今は僕の法廷保護者であり、僕の理解者だ。彼はもちろんのこと、彼の奥さんも非常に素晴らしい人間なんだ。彼らと、クアルト・デ・ポブレットに住んでいた時の里親であるアントニオ一家と一緒に、僕は成長してきた。僕のそばには常に彼らのアドバイスがあったんだ。それはサッカー面だけじゃない。学業の面でも彼らは僕を支えてくれた。サッカー選手としてだけでなく、人として成長したい。だからこそ僕は今、高校の単位も取得しようと努力している」

──あらゆる面で、あなた自身の限界を引き上げたいという思いが日々のモチベーションとなっているのでしょうか?
「僕は常に同じモチベーションを保っているよ。チャンスが来た時のために、毎日働き、成長している。最初に考える事は、僕にとって今の人生そのものがチャンスだってことだ。単にここにいるだけでチャンスなんだよ。だってここには、僕が手にした幸運を手に出来なかった実力のある選手がすごく沢山居たんだから。でも僕はその幸運を手にした。だからこそ、何かしらの成果を得るために心から練習に取り組み、勉強しないといけないんだ」

──あなたが最も得意とするポジションはどこですか?
「好きなのはメディアプンタ、攻撃的ミッドフィールダー、試合の主役となれるポジションだね。ニコ・エステベス監督は就任して以降、僕をすごく信頼してくれている。彼は僕に"君は中盤の選手ではない。より攻撃的なポジションで起用したい"と言ってくれた。そして僕らはその言葉通りに練習を重ねている。今はアシストするためだけじゃなく、ゴールを奪うための練習を続けているよ。僕自身はより推進力のある選手になろうと努力しているんだ。同時に、自分のポジションに素早く戻ってくる事も強く求められている。トップチームの練習に参加した時、ジュキッチ監督にそう言われてね。ルフェテとニコ監督からも素早く戻ってボールを奪い、チームを助ける役目を支持されている。自分のポジションに戻って多くの事が出来るように、2人とも毎日僕に熱心に指導してくれるんだ」

──カンテラであなたを評価している人々のアドバイスをしっかり受け入れられる事も、あなたの特徴のひとつです。その姿勢があなたが完成されたプレーヤーになる事を助けてくれるのでしょうね。
「僕にはまだ成長するための余地が沢山残っているし、多くの事を改善できると思ってる。もし、より多くの時間そのようにプレーを続けて行ければ、自分のパフォーマンスを更に向上させる事が出来ると信じているよ。全ては、僕がここに来た最初の日から感じているここの皆さんの愛情とケアのおかげだ。ニコ・エステベス監督が最初から僕に期待してくれたから僕は自信を持てた。コーチングスタッフからチームメイトまで、皆が僕をサポートしてくれている。僕のポジショニングが悪い時も、ポルトゥやマヌ・モリーナらが僕の居場所を教えてくれるんだ。僕はまだ若いし、彼らから学ばなくてはならない。彼らからアドバイスを受けられる事が本当に嬉しいんだ」

──現時点であなたはレギュラーではありません。特に今、あなたの名前は知られつつあり、人々の会話から聞こえてくる事もある中で、ベンチから多くの試合を見る事は簡単な事ではないはずです。似たような事があなたのチームメイト、アルベルト・テンディージョにも起こっていますね。
「耐える事は簡単ではないよね。忍耐を強いられた時、人はナーバスになるものだから。僕が招集外となった時に"満足している"と言ったら、それは嘘になるだろう。でもそういう時でも常にポジティブに考えているし、何故招集されなかったのかについて考えている。自己批判をするタイプなんだ。僕はそれが毎日の成長に繋がる事を知っている。チャンスを得られた時は、ピッチ上で出来る全ての事をしながら監督に感謝しているよ」

──今、トップチームでプレーする可能性は、今までより近づいているように見えます。カンテラから見て、今季はトップチームへの道が今までより短く感じますか?
「うーん、フェデ・カルタビアや他の選手たちがそのような印象を与えているのかもしれないね。彼らはちょっと前まで僕らと一緒にプレーしていたし、彼らのような例が、正しい事を続けて上手くいけばそこにたどり着けるって事を証明してくれた。ただ、あらゆる過程において、成長を続けていかなければならないとは思うよ」

──今季のVCFメスタージャは個人のパフォーマンスだけではなく、チームとしてもより競争力があるように見えます。
「うん、メスタージャは競争力のあるチームだ。そして僕らも少しずつ自分たちのチームを理解している。監督の要求を実現する事は簡単ではないけれど、チームは良いパフォーマンスをしていると思うよ。でも僕は、このチームがもっと強くなれると信じてるんだ。ナスティック戦も負けてしまったけれど、内容は良かった。僕らには選手、監督、スクールがある。今季は大きな事をできそうな気がするよ。シーズン序盤の手応えは昨季よりも良かった。改善の余地は当然あるけど、最終的には完璧に近いチームにしたいね」

──パテルナ練習場に初めて来た時の話をきかせてもらえますか?
「バレンシアの人たちはテストを受ける僕をわざわざ空港まで迎えに来てくれたんだ。その時はちょっぴりスター選手になったような気分だったよ。スペイン語がわからなくて、フランス語しか話せなかったけど、ビセンテ・クハルトが僕を落ち着かせてくれた。練習場についたらすぐにシューズを与えてもらった。練習場のシェフでフランス語を話せる人が居て、彼に助けてもらったのを覚えてる。テストの初日から沢山の人に助けてもらったんだよね。その後にプレーしたんだけど、パテルナ練習場がまるでパラダイスのように見えたよ。天然芝のピッチにもシューズにも感激した。カメルーンでは、僕がプレーしていたピッチには芝なんて無かったから。母と兄弟に電話して、自分が来た場所について詳しく話したよ。ベッドが用意されている事も僕には信じられなかった。あらゆる事が初めての経験だったんだ。その夜は興奮して少しだけ泣いた事も覚えてる。でも最高の想い出はその翌日にやってきた」

──何があったんです?
「次の日は朝食をとるために起きた。眠気も残っていたんだけど、部屋を出た直後にダビド・ビジャに会ったんだ。それまではたぶん夢の中に居たんだけど、それで一発で目が覚めた。彼は僕に挨拶してくれた。でも僕はその現状が信じられなかった。そしてそのまま食堂に行ったら、ジョークを飛ばしてるホアキンに会った。さらに彼は自分が座っているテーブルに僕を呼んでくれたんだ。彼らが僕に話しかけてくれた事が信じられなかったよ。そしてそのテーブルにはアルベルダもやってきた。あまりの出来事に何を食べたかは覚えてないけど、彼らと一緒に朝食の時間を過ごした事は永遠に僕の中に残るだろう。僕がここに来て最初の思い出は彼らだね」

──最近、トップチームの選手たちと一緒に過ごす機会がありましたが、同じような時間を過ごせましたか?
「もちろん。ブルハショットでのデビューのとき、トップチームの選手たちとロッカールームを共有したからね。パレホの隣の席だったし、ミチェルもジョーク好きだ。ハビ・フエゴは素晴らしい人で、アドバイスをしてくれるだけじゃなく、練習中も僕がボールを失ったときに励ましてくれる。フェデとは前から友人として良い関係を築いているし、ジュキッチ監督、ライ・コーチからは沢山の事を教わった」

──ルフェテとはいかがですか?彼は毎日カンテラーノのために働いていますが、あなたにどう接しているのでしょう?
「彼とは何度も話した事は無いけど、会えばジョークから始まるよ。とてもフレンドリーで練習でも僕に話しかけてくれる。そういう事が僕にとっては非常に大きな意味のある事なんだ。彼は僕の成長に満足してくれているし、僕がもっとやれるって事も知っている。常にそばに居てくれる存在って感じかな」

──カメルーンのサッカー選手にインタビューするときには絶対に忘れることの出来ない質問があります。サミュエル・エトーについて聴かずにインタビューを終わる事は出来ません。
「彼の全てが、カメルーンの全ての若者にとって、手本であり、希望だ。彼はたぶんカメルーンで道を歩くことすら出来ないだろうね。もちろん僕も例外じゃない。彼をサッカー選手としても人としても手本にしているし、僕がここに居るのも彼のおかげだ。カメルーンでは神様のような存在だよ。いつの日か代表監督になってほしいね。サミュエルの話題はいつでも話し手をファンタスティックにさせる。僕も今そうなっているだろう?僕の国では既にロジェ・ミラ以上の存在だ。彼がバルセロナでゴールを決めるたびに、彼が代表チームでゴールを決めたかのような空気になる。そのくらい彼はカメルーンにとって重要なんだよ」

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