GK　グアイタ、ジエゴ・アウヴェス
CB　ラミ、リカルド・コスタ、ビクトル・ルイス、デアルベルト、マドゥロ
SB　ブルーノ、ミゲル、マテュー、ジョルディ･アルバ
CH　アルベルダ、トパル、ティノ・コスタ、パレホ
SH　パブロ、フェグリ、ピアッティ
FW　アドゥリス、ソルダード、ジョナス、カナーレス

エメリ監督はこの大一番に向けて出場停止のバラガン、負傷中のバネガを除くトップチームの選手全員を招集しました。ミゲルも復帰しています。

以前こちらに掲載した通り、バレンシアが過去7度の欧州カップ準決勝で敗退した事は一度もありません(※関連記事)。ただし、過去7度の準決勝のうち1stレグをアウェーで戦った3度を、いずれも勝てていないというデータもあります(1979/1980のカップウイナーズ杯、ナント戦 : 2-1、2000/2001のCL、リーズ戦 : 0-0、2003/2004のUEFAカップ、ビジャレアル戦 : 0-0)。

今回はアウェーでも先勝したいところですが、ELでアトレティコとビセンテ・カルデロンの対戦、となるとどうしても避けられないのがこのトピック。2009/2010のEL準々決勝2ndレグで起きた誤審についてです。

ビセンテ・カルデロンで行われたこの試合、勝った方がベスト4という状態で、エメリ監督はマヌエル・フェルナンデスを3バックの中央に据え、パブロとアルバをウイングバックまで下げた5バックに加え、ピッチ中央にバラハとシルバを置いた5-4-1のフォーメーションを採用しました。

この失点しないためのフォーメーションで70分戦ったバレンシアは、残り20分でギアチェンジ。ビセンテとジギッチを入れて4-4-2で得点を狙う形にシフト、さらに残り10分ではCBのダビド・ナバーロを前線に投入し、パワープレーで一気にアトレティコを押し込む形を作りました。しかし86分、ジギッチがPA内でユニフォームが破れるほど相手DFフアニートに引っ張られ倒されたにもかかわらずノーホイッスル。「世界で最も明らかなペナルティ」と試合後に評されたこのプレーを、ドイツ人のフロリアン・マイヤー主審はこの試合のレポートに記さないという決断を取りました。そしてこの判定に抗議したエメリ監督は自身初の退席処分となり、チームはそのままスコアを動かせず、敗れました。

現地では「この時のリベンジを！」という声が非常に強く出ています。難しい相手である事に間違いありませんが、H&A形式のトーナメントにおいてバレンシアは、決してスペインのチームを苦手としていません。エメリ監督がこのラウンドをどのようなプランで戦うかに注目しましょう。

主審はスコットランド人のクレイグ・トムソン氏。スーペルデポルテの予想スタメンは、アウヴェス、リカルド、ラミ、ビクトル、アルバ、トパル、ティノ、フェグリ、ジョナス、マテュー、ソルダードの11人となっています。

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以下、UEFA.comのマッチ・プレビューより

・両チームの欧州カップ戦での対戦は2009/2010シーズン以来2年ぶりの事。
・2009/2010シーズンは、1stレグがメスタージャで2-2、2ndレグはビセンテ・カルデロンで0-0というスコアだった。
・両チームリーガでの通算対戦成績はバレンシアの55勝38分51敗(ビセンテ・カルデロンでは22勝19分33敗)。
・今季のリーガでの対戦成績はバレンシアの1勝1分で、バレンシアはアトレティコから1点も取られていない。
・アトレティコは欧州カップ戦でスペインのチームと9度対戦して3勝2分4敗と負け越しているが、ホームでは3勝1分と無敗である。
・バレンシアは欧州カップ戦でスペインのチームと11度対戦して6勝3分2敗と大きく勝ち越しており、アウェーでも2勝2分2敗とまずまずの成績を収めている。
・バレンシアは欧州カップ戦のH&Aの対戦でスペインのチームと6度対戦しており、うち5度は2試合トータルで勝利している。敗退した1度は、前述の2009/2010のEL、アトレティコ戦。
・アトレティコは今季のELでここまで9連勝中。ホームでは8連勝中。
・バレンシアは欧州カップ戦のアウェーゲームで直近9試合で1勝しかしていない(4分4敗)。
・アトレティコのFWファルカオは今季のELで8ゴールを決めており、得点ランキングで現在シャルケのフンテラールに次いで2位。
・バレンシアの今季のELでのチーム得点王はラミで3ゴール。
・トパルとアトレティコのアルダは2006～2010の間ガラタサライでチームメイト。
・バラガンとアトレティコのアドリアンは2006～2009の間デポルティボでチームメイト。
・ソルダードとアトレティコのファンフランは2006/2007シーズンにオサスナでチームメイト。UEFAカップでも準決勝まで進んだ。