バレンシアCF応援サイト VCFJAPAN.ORG バレンシアCF応援サイト VCFJAPAN.ORG

VCFJapan.org is the forum for Valencianistas in Japan.

Navigation
Valencia CF

Author's blog

バレンシアBの前半戦を振り返って

バレンシアBが昨日の試合でリーグ前半戦の日程を終えました。19試合で14勝5分。今季のリーガ・エスパニョーラで唯一無敗のチームとなっています。

今季のBチームは、これまでのメンバーがほぼ一新され、昨季フベニールAでプレーしていた選手を中心に、新加入選手とレンタルバックの選手が加わり構成されています。

この若いチームは、開幕当初こそ5試合で2勝3分とやや出遅れたものの、そこから破竹の10連勝を記録。既に2位と勝点7差、昇格プレーオフ圏外となる5位のビジャレアルCとは勝点16差をつけており、このまま戦い続ければ昇格プレーオフ出場は当確という状況になっています。

今季のチームの特徴は、全ての試合でCB以外の選手をほぼ固定して戦っている事。ここまでの19試合で、サウール、イバン・ルビオ、ポルトゥ、カルレス・ヒル、モントーロ、パコ・アルカセルの6人が15試合以上に先発出場しています。そして、ここにはトップチームにたびたび招集されていたイスコ(13試合)とケガで序盤戦を棒に振ったホエル(12試合)は含まれていません。

この数字は一見、レギュラー陣と控えの選手との間の能力差が大きい事を示しているように見えますが、一概にそうとは言えません。GKのサルバは昨年夏、トップチームのプレシーズン合宿に参加しました。またサイドアタッカーにはU-19代表にも招集されていたキケ・トルトーサと昨季2部リーグでプレーしたチモ・ナバーロが、FWにはACミランが獲得に興味を持ったロジェール・マルティが控えています。中盤センターでは、大怪我で前半戦をほぼ棒に振ってしまった今季のキャプテン、ミニャーノが戻り、攻撃的MFには得点力のあるボルハ・グラネロがやはり深刻な怪我から戻ってきました。

と言っても、スペインユース代表稀代のスターであるイスコは別格です。

この天才的なMFは13試合の出場で9得点を記録しました。トップチームの公式戦デビュー戦でも2ゴール(うちひとつは4人抜き)を決めており、既に3部リーグのレベルの選手ではない事を証明しています。後半戦のバレンシアBの課題は、イスコ不在時の攻撃面となりそうです。イスコが出場した13試合でバレンシアBは24得点を記録しました。1試合平均1.85点という高い得点力です。イスコが不在の6試合では11得点(平均1.83)と得点力は変わらないように思えますが、この6試合のうちの1つはブルハショットと打ち合った5-4という試合です。この試合を除くと5試合で6得点。1試合平均で1.2点まで下がってしまいます。シーズン後半、イスコがトップチームに招集される機会は増えるでしょう。その時の得点力を維持するためにビセンテ・ミル監督は別の攻撃オプションを考える必要がありそうです。

そして、現在リーグの最多得点・最小失点を記録しているバレンシアBのもうひとつの課題は新加入選手の存在です。

今夏、加入した5選手のうちコンスタントに出場機会を得ているのはGKのサウールのみ。第4節のビジャホジョサ戦ではいきなりキャプテンマークを身に着けた大型CBのトマス・ルソは半分の9試合でスタメン出場するなど、及第点を与えられますが、彼と同じアリカンテから加入した2人のサイドバック、アルトゥロ・ガルシアとロベルト・イバニェスはホエルが復帰してからはほぼ存在を忘れられています。プレシーズンマッチでカメルーン人ストライカーのアセル・ピエリックをレンタルに追いやったターゲットマンのカラスコはパコ・アルカセルが負傷のため不在となった第9節のアトレチコ・サグンティーノ戦で途中出場から決勝点を挙げましたが、パコ、ロジェールの2人の優先順位を崩す事は出来ませんでした。

最後に現在11得点でチーム得点王のFWのパコ・アルカセル。イスコがトップチームとBチームを行き来している間にゴールを量産した彼は、リーグ全体でも得点ランク2位につけています。

この若いストライカーの不思議な点は、手首を骨折してしまった第8節のバーリオ・クリスト戦まではゴールを決めるのに苦しんでいたのに、怪我してからの9試合で9ゴールを決めている事です。今年17歳になったばかりのパコは、今季たびたびトップチームの練習に招集されていますが、各国A代表レベルのDFを相手に練習を重ねていくうちに、3部リーグの舞台をボーナスステージに変えてしまったのかもしれません。現在、リーグの得点ランクではビジャレアルCのホセルに5点差をつけられていますが、このままのペースでゴールを増やしていけば、2011年の春にはホセルを上回る事も可能です。しかし、このペースでゴールを増やしていくと、最終的に"3部リーグ得点王"という勲章を得るのは難しいかもしれません。なぜなら、その時はウナイ・エメリが、パコにとって"ぬるま湯"となってしまった3部リーグの舞台にいつまでも浸けておくような事はしないでしょうから。

同カテゴリの前後の記事

« エメリ監督はカンテラ重視? www.unai-emery.comからのインタビュー »

VCFJapan.org

El Rat Penat

スペインのサッカークラブ
バレンシアCFを応援する
ウェブサイトです。