4月23日の国王杯決勝、バレンシアは70～80年代のように、白シャツ、白パンツ、白ソックスで戦うことになるかもしれません。

ユニフォームのカラー選択については、この試合でホームチーム扱いとなるベティスに優先権があります。RFEF（スペインサッカー連盟）が定めている国王杯決勝戦に関する規定には「対戦する2クラブのうち創設日が古い方をホームチームとする」と記されています（ベティスは1907年創設、バレンシアは1919年創設）。

ベティスは今季の国王杯で緑と白のストライプのシャツ、黒パンツ、黒ソックスを着用してきました。そしてラ・カルトゥハでの決勝戦でもこのキットを着用することを既に決めています。

そしてベティスのパンツが黒であるため、RFEFは決勝戦でバレンシアが黒のパンツを着用することを認めていません。そのため、決勝戦で1stキット（白シャツ、黒パンツ、白ソックス）を着用する場合はパンツの色を黒以外にしなくてはなりません。

また、2ndキット（赤シャツ、黒パンツ、赤ソックス）を着用する場合も同様にパンツの色を替えなくてはなりませんが、そもそも決勝戦でこの2ndキットを着用する考えはバレンシアにはありませんでした。過去に赤のキットを着用して戦った3回の決勝戦でいずれも敗戦しているため、ゲン担ぎの意味合いからです。

また、今季の国王杯で着用を続けてきた3rdキット（シャツ、パンツ、ソックス全て青）については、バレンシアのエスクード（エンブレム）がないため、決勝戦に相応しくないとの判断で却下となりました。

クラブとユニフォームサプライヤー契約を結んでいるプーマが決勝戦用に特別なセニェーラ（バレンシア州旗柄）のキットを作るのでは、という噂も一部で上がりましたが、RFEFの「大会開始前に3種類のキットを登録しなければならない」という規定にひっかかるため、実現しないでしょう。実際に2017/2018シーズンの国王杯決勝でバルセロナが特別キットの着用を試みましたが、RFEFが認めなかったという前例もあります。

第26節のマジョルカ戦で公式戦初披露となった4thキット（グレーのシャツ、グレーのパンツ、オレンジのソックス）もありますが、前述した通り国王杯で使用するキットとしてバレンシアが登録申請をしていない（キットの発表がシーズン開始後だった）ため、こちらも着用できません。

3年前の国王杯決勝では、このシーズンの1stキットであった白シャツ、白パンツ、黒ソックスを着用してプレーし、バルセロナを下しました。しかし、今回はベティスが黒ソックスを着用するため、バレンシアは黒ソックスも着用できません。

以上の理由から、白シャツ、白パンツ、白ソックスの着用が有力となっています。この組み合わせは、今季のリーガ第4節：オサスナ戦で採用していますが、この試合でバレンシアはアウェーで1-4の勝利を収めています。