トニ・ラトがPSV退団へ
今季、オランダのPSVにレンタル移籍したトニ・ラトですが、ファン・ボメル監督の構想外となったため、冬の移籍マーケットでのPSV退団が決定的となりました。
ファン・ボメル監督からの熱烈なラブコールを受けて今夏オランダに渡ったトニ・ラトですが、今季の公式戦出場時間はヨーロッパリーグ・プレーオフ:アポロン・リマソール(キプロス)戦の試合終了間際の1分間のみです。PSVのリザーブチームにあたるJong PSV(オランダ2部リーグ)では2試合に出場し153分間プレーしましたが、ここまで第14節を終えたエールディヴィジではデビューを果たせていません。
一昨日のリーグ戦終了後の公式会見で、ラトの現状について聞かれたPSVのファン・ボメル監督は「良い選手だが、PSVでプレーするレベルにない。彼を戦力として数えないことにした」とコメントしました。そして「ラトは23歳未満なので、Jong PSVに降格させてプレーさせようとしたが、まだバレンシアからの許可を得ていない」と続けました。そのためラトは現在もトップチーム登録選手となっています。
今夏、アジズ・ベヒッチとアンヘリーニョという2人の左サイドバックの選手を失ったファン・ボメル監督は、ラトの加入時に「私たちが求めていた選手であり、ずっと追いかけてきた選手だ。オランダリーグに適応してもらうためにあらゆることをする」と発言しましたが、彼のこの言葉は実践されなかったと言えるでしょう。
アニル・マーシー会長は1ヵ月半前にラトに連絡を取っており、バレンシアがラトの将来に期待していること、冬の移籍マーケットでオランダから"救い出す"ために全力でサポートすることを伝えていました。バレンシアも選手本人もJong PSVでのプレーを拒否しており、PSVにはレンタル契約を解除したい意向を伝えています。
ただ、バレンシアとしてもガヤに加えてジャウメ・コスタが居るため、冬にラトが復帰しても彼の居場所を作ることが出来ません。そのため、クラブは半年間のレンタル移籍でラトを受け入れてくれるチームを探しています。
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