ジョアン・カンセロ(23)のインテル・ミラノへのレンタル移籍が発表されました。レンタル期間は1年間で、4000万ユーロでの買い取りオプション付です。

多くのビッグクラブからオファーが届いていたカンセロの新天地がインテルとなった経緯には、今夏バレンシアにやってきたムリージョとコンドグビアのレンタル移籍が大きく関係しています。現在インテルが保有権を持つこの2選手が揃って買い取りオプション付のレンタル契約でバレンシアにやってきたことは、実質的なトレードと言っても誤りではないでしょう。そして余程のことが無い限り、バレンシアはこの2選手の買い取りオプションを、そしてインテルもこのポルトガル人プレーヤーの買い取りオプションをそれぞれ行使すると見られています。

また、カンセロが多くのオファーの中からインテルを選択した大きな理由の一つとしては、インテルが彼をサイドバックとして補強したがっていたことが挙げられます。

開幕戦が行われたメスタージャで既にバレンシアニスタへのお別れの挨拶を済ませたカンセロは、バレンシアのシャツを着て約3年間で公式戦91試合に出場しましたが、そのおよそ半分は彼の本職の右サイドバックではなく右ウイングで起用されたものです。マルセリーノ監督も、高い攻撃力を備えた彼をサイドバックではなく4-4-2の右サイドハーフで起用する事を明言していました。

しかし、カンセロ本人はサイドバックでのプレーを望んでいました。そこにはポルトガル代表監督であるフェルナンド・サントスの「私にとってカンセロはサイドバックの選手だ。クラブチームでサイドハーフでプレーするようであれば代表には呼ばないだろう」という発言も影響を与えています。