新たに2社からクラブ買収のオファー
スペインのビジネス紙ABCが、リム氏以外に2社からバレンシア買収の話がバンキアに届いていると報じました。以下、簡単にまとめた内容です。
ピーター・リム氏がバレンシア買収の話に手をあげてから既に3週間近く経過しました。しかしながら、このオファーに対するバンキア側の態度が見えない事に不満を抱える人も少なくない事でしょう。アクションを見せない事についてバンキアを擁護する事は非常に簡単です。何故なら、彼らは既にリム氏以外の2つのオファーを手にしているからです。
バレンシアの売却話は既に情報遮断の時期に入っています。この2つの入札者がバンキアとNDA(秘密保持契約)を結んでいるためであり、交渉の行方は今月15日までは明らかにされないでしょう。複数の入札がある時、誰もが状況を悪くする事、他社に手掛かりを与える事を望みません(オファー額を明示しているリム氏は例外と言えるでしょう)。バンキアは自らが何かを発信する事で、この交渉に影響を与える可能性を懸念しています。
現在、リム氏以外にバンキアに正式なオファーを出しているのはアメリカの投資ファンドTPGとカタール投資庁(QIA)の2社です(さらにもう1社、アメリカの投資ファンドが名乗りを上げていたようですが、TPG社の入札を受けて辞退しました)。入札した3社の中では、TPG社はバンキアの流動性需要の情報を持っていると言えるでしょう。リム氏はアマデオ・サルボ会長を見方に付けている事から、バレンシアの経済的な事情を最も良く理解しています。