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リヴァプールとのアリ・シッソコ移籍交渉について

今夏、リヴァプールとバレンシアの関係に大きな亀裂が入りました。リヴァプールがバレンシアのカンテラの至宝であったペドロ・チリベジャを強奪した事が原因です。そして今、アリ・シッソコのレンタル移籍を望んでいるリヴァプールは、この亀裂に苦しむ事になりそうです。

アマデオ・サルボ会長はラジオ・ノウの番組「ラ・タウラ・エスポルティーバ」に出演した際、このイングランドのチームがシッソコを獲得するためには「非常に大きな努力をする必要がある」と発言し、バレンシアが彼を簡単には放出しない方針である事を明確に伝えました。

リヴァプールからサルボ会長の下に届いたオファーは、100万ユーロで1年間のレンタル+400万ユーロでの買い取りオプション、というものでした。これに対してバレンシアはレンタルの条件は承諾したものの、買い取りオプションの金額を500万ユーロに設定しました。

1年間のレンタル移籍については、双方のクラブにとってメリットがあります。リヴァプールにとっては1年間の"試用期間"で彼を試せる事、一方のバレンシアにとってはシッソコの前所属チームであるリヨンと結んだ条項を無効に出来る事です。

バレンシアは昨夏リヨンから彼を獲得する際に、移籍金に加えて「2014年6月30日までの間にシッソコが他のクラブに移籍する場合に、その移籍金の40%をリヨンに支払う」という条項を付けられていました。今回レンタル移籍契約を結ぶ場合、レンタル期間が2014年6月30日までとなりますので、リヨンへの追加の支払いはなくなります。

バレンシアにとってこのフランス人DFは既に必要不可欠な選手ではなくなっています。ジュキッチ監督は彼を戦力としてカウントしているものの、彼の高い能力とは切り離せないムラのあるパフォーマンスと、ガヤ、サルバ・ルイスといったこのポジションにおける若いタレントたちの台頭が、彼の移籍を強く後押しする要因となっています。

リヴァプールはこのオペレーションについて既にシッソコ本人との合意を取っています。しかし、彼らがこのフランス人プレーヤーを手に入れるためにはバレンシアと合意しなくてはなりません。そして、チリベジャの一件により、サルボ会長はリヴァプールに強い不信感を抱いているため、バレンシアが態度を軟化させる事はないでしょう。リヴァプールからのオファーを理由に、同じイングランドのサンダーランドから届いたオファーを断ったシッソコの去就は今、宙に浮いた状態と言えます。

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