Paco Alcácer Garcia
イスコのひとつ下の世代となるフランシスコ・アルカセル・ガルシア(Francisco Alcácer Garcia)、通称:パコ・アルカセル(Paco Alcácer)。
現在のバレンシアのカンテラで、個人的に一番楽しみな選手です。
パコ・アルカセルは2005年の夏、12歳でバレンシア・インファンチルBに加入。
インファンチル時代は追いかけてなかったのでよくわからないのですが、07/08シーズン、カデテBに昇格してから名前をよく見かけるようになりました。
このシーズンのカデテBは、就任したばかりのペジェグリーノのもと、攻守両面に非常に優れたチームでした。 バレンシア・カデテBが所属するPrimera Regional Cadete (Group 1)では、元々バレンシアが頭ひとつ抜きん出た存在ではあったのですが、 このシーズンは30試合でなんと179得点13失点。1試合平均約6得点という圧倒的な攻撃力。28勝1分1敗という驚異的な成績を残しました。 この強力攻撃陣の中心となったのがパコ・アルカセルです。
このシーズン終了後、15歳になった直後にU-16代表に初招集。そして翌08/09シーズンは大きく飛躍します。 シーズン途中にカデテAからフベニールBに昇格し、1歳上のイスコらと共にプレーすると、カテゴリーが上がった事を全く感じさせないようにゴールを量産。 そして2009年に入ってすぐ、イスコと同じ15歳でスペインU-17代表に招集されました。
そして、圧巻はそのすぐ後に行われたU-17アル・アイン国際トーナメントでの活躍。
バレンシア・フベニールBの一員としてこの大会に参加したパコは、2歳上の選手たちを差しおいて5得点で得点王に輝きました。しかも準決勝で2ゴール、決勝で2ゴールという勝負強さを発揮してのタイトル獲得です。
さらにその1ヵ月後にポルトガルで行われたU-16サンタレン国際カップでも、エースとしてスペインU-16代表の優勝に貢献。
そして、5月に行われたU-16全国州選抜選手権ではバレンシア州選抜チームの一員として、再び得点王となり、チームの準優勝に大きく貢献しました。
その後も、8月、16歳となって参加したCOTIF(U-20の大会)で4試合に出場し2ゴールと優勝に貢献。10月にはU-17欧州選手権2010予選2試合で4ゴール。
今季のフベニールAでは2歳上のロジェール・マルティとコンビを組み、リーグ開幕からの8試合中、代表で離脱した1試合を除く7試合すべてに出場して10得点、と常にゴールを決め続けています。
そんなパコをBチームのオスカル監督も放ってはおかず、11月にBチームに昇格。イスコが代表で不在&オルセン、ルベン・サンチェスが負傷で不在となったビジャホヨーサ戦で、ついにプロデビューとなりました。
追記(11/23)
Bチームに昇格して3戦目となるテーラッサ戦でプロ初ゴールを記録しました。
バレンシアの選手で16歳でプロデビューした選手というと、ガビラン、アーロンといった名前が浮かびます。これからも偉大な先輩たちのように成長を続け、いつかはビジャの後継者となってバレンシアを支えていってほしい選手です。
» パコ・アルカセル 過去の成績
(2009年10月、バレンシア州サッカー連盟の表彰式にて。左からポルトゥ、パコ・アルカセル、ファン・ベルナト、シーフォ)