Jordi Alba Ramos
本職はウイングでありながらサイドバックとして驚異的な適応能力の高さを見せ、マジョルカ戦でついにバレンシアでの初ゴールを記録したジョルディ・アルバ(Jordi Alba Ramos)。
もはやチームに欠かせない21歳のプレイヤーのサイドバック起用をエメリ監督に進言したのはBチームのオスカル・フェルナンデス監督だったようです。
「ジョルディの才能に疑いの余地はない」
──昨季ナスティックの監督を務めたセサル・フェッランドは、ジョルディ・アルバがナスティックでの最後の試合を終えた後の記者会見で、彼をこう称賛しました。そしてエメリ監督の信頼を受けた彼は、既にその片鱗を見せています。
チームのDF陣の相次ぐ負傷によって、左サイドバックのスタメンというドアは彼に開かれました。そして慣れないポジションでのプレーを続けていた彼は、先週の日曜日、ついにバレンシアの選手として公式戦での初ゴールを決めたのです。(プレシーズンマッチではドルトムントとデン・ハーグ相手に既にゴールを決めています)
マジョルカの効果的な攻撃により劣勢を強いられたバレンシアは、反撃するために当初のDFラインから彼のポジションを前に移しました。そして6人のMFを持ったバレンシアは、アルバの左足のシュートで反撃の狼煙をあげました。さらに彼は、ディフェンダーとしても新たな能力を発揮します。この試合において、ジョルディ・アルバは全くミスを犯すことなく、持ち前のスピードを生かしてチーム最多となる10度のボール奪取を成功させました。
彼のサイドバックへのコンバートはVCFメスタージャの監督であるオスカル・フェルナンデスによって進言されました。彼がナスティックにレンタルに出される前、オスカル監督はフベニールから彼を引き上げ、6ヶ月間指導しています。
「ジョルディは主に激しさと速さを長所に持つプレーヤーだ。彼は非常に攻撃的な選手だが、守備力の不足をスピードで補う事が出来るので、サイドバックとしてもプレー出来ると思っていた。もちろん彼が最高の力を発揮できるのはピッチの4分の3の位置(攻撃的MFのポジション)だろうけどね」
ジョルディ・アルバは2007年夏にナバーラ州で行われた大会で、カタルーニャ州選抜の一員としてプレーしていた彼を見たクラブのスカウト陣に連れられて、パテルナにやってきました。さらにその2年前には、身長が低いと言う理由(不思議な事にシルバとレアル・マドリーの間に起きた事と同じ)に加え、ボージャン、ドス・サントスといったプレーヤーの存在により、バルセロナでプレーする道を閉ざされました。
昨年12月の時点では、彼は今季を収穫のない年として終えるかと思われましたが、やんちゃな左利きの若者は既にスタメンで12試合、途中出場で10試合の合計22試合(親善試合含む)に出場しています。
「ジョルディはまだ多くの事を学ぶ必要がある。しかし、彼はそれをよく理解しており、日々学び、日々成長している。我々にとって非常に誇らしい事だ」と、オスカル監督は言います。
彼のサイドバック起用は数週間前のウナイ・エメリにとって、非常用のオプションであるように思えました。しかし、もはやこのオプションはチームにとって重要な存在となっています。サイドバックとしても、ウイングとしても、ジョルディ・アルバは自らの居場所を見つけました。
(from Superdeporte)