バレンシアが、アルゼンチンリーグ：ラシン・クラブ所属のアルゼンチンU-20代表FWラウタロ・マルティネス(20)について、優先交渉権を保持していることが複数のメディアで報じられました。

この報道の主役であるラウタロはヨーロッパ各国の主要チームからオファーを集めているアルゼンチンの新生のひとりです。今年韓国で開催されたU-20ワールドカップにも背番号9をつけて出場しました。U-20代表通算11試合出場、8ゴール。市場価格は推定900万ユーロと報じられています。

今回報じられた優先交渉権は、2016年2月、当時バレンシアの選手であったロドリゴ・デ・パウルのラシンへのレンタル移籍の際に両クラブ間で取り交わされた契約に含まれたものです。内容は「ラウタロに関する全てのオファーについてバレンシアに通知する義務を負う」「他クラブからラウタロへのオファーが届いた際、バレンシアはそのオファーと同額を提示すればラウタロを優先して獲得できる」というもので、その有効期限は3年間、つまり2019年2月まで有効となります。

この権利については、ラウタロの代理人を務めるロリー・サラテが「ラウタロは6年契約でアトレティコ・マドリーに移籍する」とアルゼンチンメディアで発言したことがきっかけで、公に知られることとなりました。そしてこの報道を受けたラシンはこのアトレティコとの合意報道を否定しました。ラウタロ本人も「少なくとも次の夏まではラシンに残る」とコメントしています。

優先交渉権を活用する場合、バレンシアはアトレティコと同額を支払うことでラウタロのライバルクラブへの移籍を阻止することが出来ますが、バレンシアはこのサラテの発言について現時点では沈黙を貫いています。

また、バレンシアはラウタロの他にも同じラシン・クラブに所属するFWカルロス・バレンスエラ(20)、FWブライアン・マンシージャ(20)についても同じ条件の優先交渉権を保持しているとの事です。