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バレンシアのファンとレアル・マドリーのファンによる主な差別事件

残念ながら一部のバレンシア・ファンが差別事件をたびたび起こしていることは事実です。なので、事件を忘れないためにこちらに記録することにしました。

また、それを理由にバレンシアに人種差別クラブとレッテルを貼るレアル・マドリーのファンの方がいるので、そういう方たちにレアル・マドリー・ファンによる差別事件も少なくないことを知ってもらうため、マドリー側の事件もこちらに記録することにしました。何故かレアル・マドリーのファンによる差別事件は大きな騒ぎにならず、知らない人が多いですからね。

私が言いたいことは「差別行為は良くない。ただ、それはどのクラブにもいる一部の愚かなファンによるものであり、そのクラブのファンの全てが差別主義者であるかのように言うことも良くない」ということです。

ウナイ・シモンが言った「どのスタジアムにも、4〜5人は頭のおかしな奴がいるものだ。(一部の心ない者たちの)そうしたチャントのせいで、ファン全員を非難するのはあまりにも残酷だ。バレンシアのファンは、あのドキュメンタリーで見せられているものよりもずっと素晴らしい」という言葉が本質だと思っています。

なので、私はレアル・マドリーを人種差別クラブだとは言いませんし、バレンシアが人種差別クラブであるとも思いません。また、この記事により一部のバレンシア・ファンによる差別行為を肯定する気は全くありません。この2クラブ以外のファンの方が、この情報を基にこの2クラブにレッテルを貼ることも望みません。

バレンシア・ファンによる主な差別事件・タイムライン

2019年5月:ロンドン(アーセナル戦)のスタジアム内および路上でのナチス敬礼・猿真似(スタジアム内/外)

概要: UEFAヨーロッパリーグ(EL)準決勝でアーセナルとアウェイで対戦した際、遠征したバレンシアの一部サポーターが、エミレーツ・スタジアム内の客席およびスタジアム周辺の路上において、アーセナルファンに向けてナチス式敬礼(ファシスト・ジェスチャー)や「猿の真似(モンキー・ジェスチャー)」をして執拗な侮辱行為を働きました。動画の拡散を受けてクラブは即座に犯人を特定し、スタジアムへの「生涯追放(永久入場禁止)」処分を下しました。

2023年5月:ヴィニシウス選手への差別チャント(スタジアム内/外)

概要: レアル・マドリー戦のキックオフ直前、スタジアム外の路上で待ち受けていた数百人のバレンシアのウルトラスが、到着したチームバスに向けて「Mono」などの差別チャントを合唱。さらにスタジアム内でも3名のファンから人種差別の暴言が浴びせられました。また、ヴィニシウス選手がスタジアム全体からの人種差別チャントがあったとして自身のSNSに動画を掲載しました。スペインサッカー連盟はスタジアム内での差別行為とその動画を根拠に、バレンシアに罰金とスタジアムの一部スタンドの閉鎖という厳しい処分を科しましたが、後にその動画がレアル・マドリー・ファンのTiktokerによる音声を改ざんした映像であったことが判明し、バレンシアへの処分は軽減されました。一方で、スタジアム内の実行犯3名にはスペインサッカー史上初となる禁錮8カ月の刑事有罪判決が下されました。

2024年3月:子供によるヴィニシウス選手への暴言(スタジアム内)

概要: スタンドで自社のドキュメンタリー番組作成のために差別発言が起きるのを狙っていたNetflixブラジルの記者が、近くの座席にいた幼い子供がヴィニシウス選手に向かって「Mono」と叫んでいる姿を発見し、その様子をスマートフォンで盗撮しました(注:スペインでは子供の盗撮は犯罪)。試合後、撮影された動画がSNSで拡散され、ブラジルメディア等で大々的に報じられると、スペインプロリーグ機構は即座に公式な調査を開始したと発表しました。映像を精査し、バレンシア検察庁のヘイトクライム部門へ苦情を申し立てました。

2025年1月:久保建英選手に対する人種差別的ヤジ(スタジアム内)

概要: ホームで行われたレアル・ソシエダ戦にて、対戦相手の久保建英選手に対し、スタンドの一部のバレンシアファンから「Chino(中国人、アジア系への蔑称)」や「目を開けろ」といった人種差別的なヤジが飛ばされました。この行為はラ・リーガの反暴力委員会によって公式に確認され、リーグ側から検察庁のヘイトクライム部門へと正式に告発されました。

2025年11月:「セクター5」のファンによるスタジアム内外での日常的ヘイトスピーチ(スタジアム内/外)

概要: メスタージャ・スタジアムの特定スタンド(セクター5)にいたバレンシアのファンが、試合中に黒人選手へ差別発言をしただけでなく、試合前後にスタジアム周辺のゲートや路上でも、有色人種の通行人や相手ファンに対して「黒人のクソ野郎」「動物園へ帰れ」といった醜悪なヘイトスピーチを日常的に繰り返していたことが判明。他のバレンシアファンから証拠映像付きで告発され、クラブは即座にこのファンをスタジアムから永久追放とし、検察によるヘイトクライム容疑の捜査が開始されました。

レアル・マドリー・ファンによる主な差別事件・タイムライン

2022年5月:CL決勝リヴァプール戦、相手ファンに対する差別的発言(スタジアム外)

概要: フランス・パリで開催されたCL決勝の際、スタジアム(スタッド・ド・フランス)周辺の路上で、レアル・マドリーのウルトラスが、多国籍なファンを抱えるリヴァプールのサポーターや現地の有色人種住民を標的に、「Moro(モロ)」などの差別的なスラングを浴びせて挑発・威嚇を行いました。

2023年5月:CLマンチェスター・シティ戦、相手ファンに対する差別的発言(スタジアム外)

概要: 5月9日にサンティアゴ・ベルナベウで行われた第1戦、および5月17日にマンチェスター(エティハド・スタジアム)で行われた第2戦の際、それぞれのスタジアム周辺の路上で小競り合いと共にイングランドのファンに向けて排外主義的なヘイトスピーチ(Moroや有色人種への侮辱ワードの連呼)を繰り返しました。

2023年6月:バスケのジェームズ・エンナジ選手への暴言(スタジアム外)

概要: バスケットボールのバルセロナ戦前、会場外でチームバスを待ち受けていたレアル・マドリー・ファンが、ナイジェリア人のエンナジ選手に人種差別的な暴言を浴びせました。

2023年11月:LaLigaバレンシア戦、ヴィニシウス選手に対する差別発言を模造(スタジアム外)

概要: フォロワー50万人以上のXのレアル・マドリー情報発信アカウントの持ち主が、サンティアゴ・ベルナベウでの試合後にバレンシアのファンが集うアウェースタンドの映像にアトレティコ・マドリーのファンによる人種差別チャントの音声を合成して、ヴィニシウス選手に対する人種差別行為があったかのように模造し、投稿しました。すぐに模造がバレたため、当該動画は削除されましたが、結果的に投稿者自身がヴィニシウス選手に人種差別行為を行った形となりました。

2024年3月:公式Instagramの「猿の進化図」ロゴ投稿事件

概要: クラブ公式SNSの担当者が、ヴィニシウス選手の写真に「猿から人間に進化するイラスト」を誤って添付して投稿。ヴィニシウス選手が激怒し、試合のボイコットを警告する大騒動になりました。

2024年4月:CLマンチェスター・シティ戦、相手ファンに対する差別的発言(スタジアム外)

概要: 4月9日のマドリードでの第1戦、および4月17日のマンチェスターでの第2戦のキックオフ前に、スタジアムへと向かう沿道やサポーターの集結エリアにおいて排外主義的なヘイトスピーチ(Moroや有色人種への侮辱ワードの連呼)を繰り返しました。

2024年10月:ラミン・ヤマル選手への「Moro」等の暴言(スタジアム内)

概要: サンティアゴ・ベルナベウでのバルセロナ戦で、ゴールを決めた当時17歳のヤマル選手に対し、観客席から「Puto Moro(クソモロ野郎)」などのヘイトスピーチが浴びせられました(ファン3名が逮捕)。

2025年2月:シティ戦での同性愛嫌悪(ホモフォビア)チャント(スタジアム内)

概要: スタジアム内でペップ・グアルディオラ監督に対し、同性愛嫌悪やエイズを不当に引き合いに出した差別チャントを合唱。UEFAから罰金とスタンド一部閉鎖処分を科され、2026年5月にCAS(スポーツ仲裁裁判所)でもレアル側の異議申し立てが棄却され処分が確定しました。

2026年2月:ベンフィカ戦でのナチス式敬礼行為(スタジアム内)

概要: スタジアム内でファン1名がナチス式敬礼(差別的行動)を行い、クラブから永久追放処分、UEFAから罰金処分を受けました。

2026年4月:バイエルン戦前、スタジアム外でのイスラム嫌悪チャント(スタジアム外)

概要: CLバイエルン戦のキックオフ前、ベルナベウ周辺の路上でサポーターグループが「跳ばない奴はムスリムだ」という特定の宗教や民族性を著しく蔑視するチャントを連呼し、国際的な問題となりました。


「Moro(モロ/女性形はMora)」は、現代のスペインにおいてモロッコ人、アラブ人、あるいはムスリム(イスラム教徒)の全体を標的にした、極めて深刻な人種差別・排外主義的(外国人嫌悪)なスラングです。英語における黒人への蔑称(Nワード)や、日本語における特定の国籍・民族への差別的なヘイトスピーチと完全に同等の重さを持つ悪質な言葉です。

レアル・マドリードのウルトラスが、マンチェスター・シティやリヴァプールなどのファンに向けてスタジアム外でこの言葉を叫ぶのは、「多国籍・多文化なファンを抱えるイングランドのクラブ」や「移民を受け入れている国」を、人種差別の思想から「モロの集まり(野蛮な連中)」と一括りにして見下し、挑発するためです。


上記以外にもSNS上で行われた人種差別行為がありました。

2024年3月のバレンシア×レアル・マドリー戦後、レアル・マドリー・ファンによるピーテル・フェデリコ選手に対する853,400件の人種差別、侮辱、脅迫。2025年1月のバレンシア×レアル・マドリー戦後、レアル・マドリー・ファンによるディミトリエフスキ選手に対する人種差別、侮辱、脅迫。

ただ、一部のバレンシア・ファンもSNSでヴィニシウス選手に人種差別や侮辱をしています。もちろん他のクラブの一部ファンも行っています。SNS上のことは取り上げきれないため、上記のタイムラインからは除外しました。

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